第106章 夫婦のホワイトデーは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そんな話をしながら
旧日本海軍がまとめた料理本である
海軍割烹術参考書を元に再現された
海軍カレーを始めとする
海軍メニューが食べられるカフェについて
杏寿郎は海軍カレーと
舞鶴の肉じゃが丼を注文していて
私はオムカレーを注文した
腹ごしらえの後は
腹ごなしの散歩として
赤レンガパークの散策をする
建物の外観もかなり
作られた時代に寄っても特徴があり
明治や大正時代にタイムスリップして
居るかのようなそんな気分になる
「舞鶴と言えば…?
奥さんは何を思い浮かべる」
「思い浮かべるも何も、
実際に、浮かんでるじゃん海に」
あれでしょあれとみくりが
海に浮かんでいる大きな
自衛隊艦艇を指差して
「あれを海から見ないか?」
そう言って歩いている内に着いたのが
海軍ゆかりの港巡り遊覧船の乗り場で
護衛艦や造船所などの
海軍ゆかりのスポットを巡る
舞鶴湾を巡る遊覧船で
平日は予約不要らしいので
受付でチケットを購入して
13時出発の便に乗り込んだ
まず最初に見えて来たのは
クレインブリッジで
「杏寿郎、見て見て~。橋がある」
前に浜名湖で遊覧船に乗った時の事を
頭の隅で思い出したりもしつつ
今日は朝にも海上タクシーに乗ったし
船に乗るだなぁっと
心地良い日差しと潮風を感じながら
みくりは考えていて
「あの橋は、
クレインブリッジと言う橋らしいな」
2羽の鶴をイメージして作られた
クレインブリッジは 舞鶴湾に架けられた
全長735mの鋼製の斜張橋で
クレイン〈crane〉とは英語で鶴のことらしく
2羽のツルをイメージし
主塔はツルのくちばし部分
ケーブルは羽をモチーフにしているらしい
その次に見えて来たのは
大きなクレーンが建ち並んでいて
ジャパンマリンユナイテッドと言う
明治36年に海軍工廠として開設されて
主に駆逐艦・水雷艇などの小型艦建造と
水中兵器の生産を特色とする工廠として
発展した造船会社が見えて来る
他の港巡りとはまた違った趣があって
舞鶴らしいと言えば舞鶴らしい
港巡りになっていて
「小学生ぐらいの男の子が、
喜びそうなイメージがするがな」
その先には 大きな護衛艦が
数隻停泊しているのが見えて来て
「わぁあっ、凄い、大きい…船ぇ」
「こうして、近くから見ると迫力があるな」