第106章 夫婦のホワイトデーは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そんな話をして歩いてる内に
駐車場について
車に乗り込んでシートベルトを締めると
そのまま 杏寿郎の運転で
舟屋の町である 伊根町を出発した
「そうだよ、有給。そこに使うって…」
「それはそれで良いんだがな。
現に今日だって、有給取ってるんだしな。
最大日数が60日になってるが、
あまり溜め込み過ぎるなともな」
「ねぇ、そんな話をして来るって事はさ。
長いお休みを取りたいって事?」
「予約するなら、早割で早めに
予約した方が良いからな」
早割使うって事は…
今が3月の下旬だから
丸々1ヶ月以上先の話だろうし…
4月を通り越してその先…って事?
「新婚旅行…行かないか?」
「しっ、新婚旅行?」
「国内でにはなるにはなるんだが。
ちゃんとした新婚旅行を今の内に
して置かないかと思ってな」
「って、もしかして…それってさ。
飛行機、乗って行く所だったりする?」
「そうだな、飛行機に乗る事になるな。
5月は俺と奥さんの結婚記念日だし、
俺の誕生日だろう?それに
新婚旅行に行った時に言ってただろう?」
確かにあの水無瀬島への新婚旅行は
仮の様な物だとは言っていたけども…
それに確かに生まれてしまってからじゃ
旅行もすぐには行けないだろうから
ある意味… 駆け込み需要…なのかも…
「その代わり、ゴールデンウィークに
仕事をしないといけない事になるんだがな。
その時期じゃないと、出来ない仕事が
入ってるからな。中条市から」
杏寿郎が言うには
ゴールデンウィークに中条市である
ネモフィラパークのPR動画を
撮影すると言うお仕事の代休と
有休を合わせて 新婚旅行へ行こうと言う
そんな感じの提案だったのだが
「まぁ、勿論、飛行機にも乗るからな…。
主治医からの許可を貰うのは
大前提ではあるんだがな?どうだ?
みくり、悪い話じゃないだろう?」
「それは、私が行きたい行きたいって
前から言ってたから…だよね?
悪い話じゃないよ、全然ッ…」
「いや、内緒で予約して…ともな。
思ったりもしたんだが、いつもの
旅行に比べたら大掛かりになると言うか。
飛行機の距離だしな、予約する前に
君に話してからと思っただけなんだがな…」
杏寿郎がこっちの太ももの上に
そっと手を重ねて来たので
ぎゅっとその手に自分の手を重ねて握る
「ありがとうね、杏寿郎」