第106章 夫婦のホワイトデーは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
どんどんと集まって来るカモメに
エサのかっぱえびせんをあげる
投げたかっぱえびせんを器用にキャッチするので
隣の旦那さんはカモメに
如何にキャッチしにくい様にして
遠くにかっぱえびせんを投げられるかとか
そんな遊びをして楽しんでいたようだが
普通にかっぱえびせんを摘まんで
手を伸ばすだけで
かっぱえびせんだけを持って行ってくれる
「カモメにエサやりも付いて来て、
丁寧な船長さんのガイドもあって。
この乗船料はお値打ちだな」
1人 1000円の乗船料で
25分間の伊根の海上タクシーは
かなり満足度が高かったらしく
杏寿郎が満足気にそう帰りに言っていて
「そうだね、今日はお天気もいいし。
船で感じる潮風も気持ちいいもんね」
船に乗った場所まで戻って来て
料金を支払うと
お礼を言って乗り場を後にすると
すぐ向かいの観光案内所で
舟屋のカギを返却してチェックアウトすると
少し離れた場所にある
駐車場まで手を繋いで移動する
「さて、家に帰るまでが遠足だからな」
「帰りもどこか寄り道するの?」
「ああ。明日も春分の日で休みだしな。
最悪どこかで泊まって帰ってもいいぞ」
杏寿郎が言い出しそうな事だなと
その言葉を聞いて思ってしまって居て
「それにしても、今年は桜が
早く満開になりそうだな。これだけ
良い陽気だと、3月中に満開だろうな」
「入学式には、葉桜になっちゃいそうだね」
「今年は、ちゃんとした花見に行かないか?」
シートを広げての花見は禁止とか
飲食する様なお花見は禁止って言う
規制も今年は解除されるって
テレビのニュースでやってたから
全国の桜の名所はこの週末か
4月の頭の週末は花見客で賑わいそうだ
「お花見か…いいね…、
どこか足を伸ばすの?近くで?」
「奥さんは、7月には産休に入るだろう?
だから、総務課の課長さんからな、
それまでに、どうせ無くなるから
有休取って置けっ!口を酸っぱくして
言われてたんだがな、実は…
その有休に関しての事でな…
俺から奥さんに提案したい事があるんだがな」
確かに私は 7月入ってすぐに
産休に入る事になるんだけど
総務から有休をできるだけ
私に消化させておけと
何故か杏寿郎が言われたらしく
「提案したい事って?」
「来月は来月で九州には、
旅行に行くつもりなんだがな」