第106章 夫婦のホワイトデーは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
杏寿郎がテラスで
朝のコーヒーを飲んでいる間に
(私の分のお茶も淹れてくれたのだが)
自分の身支度を整えて化粧をして
そのまま出られる恰好になると
テラスで寛いでいる
パジャマのままの杏寿郎に声を掛けて
杏寿郎は着替えするだけなので
待たされるほどの時間でもないから
着替えてる間に
キャリーバックに荷物をまとめ直して
「散歩がてら…、朝食に行くか」
「荷物はどうしたらいい?
またここに、戻って来る?」
「いや、朝食を済ませたら、そのまま
伊根観光して、出よう。
どうせ、移動ついでに駐車場は通るからな」
大きな荷物は杏寿郎に預けて
そのまま舟屋を後にする
空は快晴で 海もキラキラと輝いて見える
「爽やかな朝だな、
ここまで海が近いホテルも無いしな」
普通のシーサイドホテルは
近いと言っても
ビーチに隣接してるほどの距離で
ここほどの0距離ではないから
泳げる様な場所じゃないから
海辺のリゾートホテルみたいに
部屋から水着で海へ直行って感じではないけど
観光地とは言えど
まだ 観光客向けのカフェとかも
閉まって居る時間だから
海辺の田舎町と言った雰囲気がある
泊まっていた舟屋から
歩いて5分少々ほどの場所に
綺麗に舗装されて整えられた
舟屋群を眺められる公園があって
伊根浦公園のすぐ隣に
朝食の時間から営業している食堂があり
舟屋の宿泊客はここで朝食を摂る様だった
その食堂へ向かう道中に車を置いている
駐車場があるので先に駐車場に立ち寄って
大きな荷物を車に積み込むと
8時過ぎにその食堂についた
観光協会の2階にある食堂の
大きな窓からは舟屋が並ぶ
伊根湾の景色が楽しめる
和食の小鉢の多い干物の付いた
朝食を頂いて
杏寿郎はいつも通りに
朝から山盛りご飯をお代わりしてたけど
朝食を終えると
その食堂の向かい側にある
小さな公園を一緒に散策して
スマートフォンでその景色を
自分のアルバムの中に残した
「杏寿郎…、今からどうするの?
すぐに出るって言ってたけど…」
「あそこに船があるだろう?」
その小さな公園の向こうに
船が停まっているのが見えて居るが
「うん、船はあるけど…」
「小型の船で、個人グループの単位で
伊根を海から案内してくれるらしいぞ?
名目は、海上タクシーらしいがな」
「船、乗れるの?」