第105章 夫婦のホワイトデーは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「シーサイドの、
オーシャンビューのホテルでも
ここまで海が近いホテルは中々無いぞ?」
「これ以上の海に近い、
宿泊施設は舟屋以外はないって事ね。
後は、コロナのご時世には
1棟貸し切りになる舟屋は、
持って来いだと思うのね。
グランピングがここまでブームになったのも、
コロナの事があるし、制限は解除されるけど
その心地良さは残ると思うの」
「普通のホテルや旅館にある、
離れもそうだが。
コテージやグランピング場を
隣接してる場合があるもんな」
コロナの制限が解除されて
これからは皆が自由に前みたいに
旅行とかを楽しむようになるだろうが
普通のホテルや旅館だけじゃない
宿泊先の選択肢が増えると話をして来て
そんな話をしている内に
ぐるっと伊根湾を囲む様に
舟屋が建ち並ぶ京都府の伊根町に到着して
チェックインは伊根町の
観光案内所で総括しているらしく
観光案内所でチェックインをして
舟屋のカギを受け取ると
今日お世話になる舟屋と
契約している駐車場の場所を
観光案内所で伊根のマップに
向こうの人がマーカーで丸を付けてくれて
その観光マップを受け取って
宿泊客だけが無料で利用できる
専用の駐車場に車を停めると
そこから歩いてすぐの場所にある
舟屋に移動する
と言っても自分達が宿泊する舟屋の
その隣も隣の隣も
反対の隣もみんな舟屋だから…
観光マップには自分達の泊まる舟屋も
あっちの人がマーキングしてくれてたので
名前をマップと確認して
杏寿郎がここみたいだなと
1軒の舟屋の前に立つと
受け取った鍵で鍵を開けて中に入った
この辺りのシステムは
貸別荘の感じに似てるかもしれないけど
舟屋にはキッチンがないから
貸別荘とは違って自炊は出来ないし
鍵をあそこで渡してくれるくらいだから
食事の提供もここではないのだろう
外観は昔ながらの古い建物って感じだったのに
その内装は綺麗にリノベーションされていて
玄関を区切っている戸を開くと
目の前にはお洒落な琉球畳の
小あがりの和室のリビングスペースがあって
その小あがりの向こうは
伊根湾が見渡せる様に一面が窓になっていて
その右の部分はガラス戸になっているから
そのガラス戸からは外に出られるようで
「外に出て海があそこから、見られるの?」
「見られるだけじゃないぞ?みくり」