第105章 夫婦のホワイトデーは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ひこほあかりのみこと?
名前からして火の神様なの?」
「天照大御神の孫にあたる、らしいがな。
太陽の光や熱を神格化した存在で。
農作や、養蚕の神様らしいな。
彦火明命として祀られているのは
この神社でだが。天火明命
(あめのほあかりのみこと)
として祀られている…らしいぞ?」
え?不定詞?と思って
杏寿郎の話を聞いていると
そこに書いてあると
主祭神について書かれている
看板を杏寿郎が読み上げてくれた様で
元伊勢である
籠神社での参拝をして
そこから少し離れた場所にある
奥宮の眞名井神社を目指す
「元伊勢の神社じゃなくって、
こっちの奥宮がパワースポットなの?」
「そうだな…、分かりやすく言えば…
あの江原啓之さんが紹介していた
パワースポットだと言えば、
ここの凄さが、分かりやすいか?」
住宅地の様な民家と森の様な場所を
歩くが 奥宮と言われているだけあって
こう…何と言うか人気がない
「さっきの神社も…こう、
ピンと空気が澄んでる感じだったけど」
奥宮である眞名井神社の鳥居が見えて来て
日本最古のパワースポットと
呼ばれるだけの 聖地の名に
相応しい様な 空気の違いを感じる
いつもの神社をお参りする時以上に
鳥居をくぐる前に深く
頭を下げてしまったのは言うまでも無いが
「どうしたんだ?みくり」
「いやっ、どうもこうもないよ。
空気ッ、空気がヤバいっ」
「霊験あたらか…だと言いたいのか?」
あらたかも何も
ここの場所自体がそんな感じで
あらたかもあらたか過ぎて
空気がピシ――ッとなってるのにぃ?
思わずこの空気を感じるだけで
背筋がピンっとしてしまうのに
「逆に…、ここに居て。
何も感じない杏寿郎が凄いよ…。
上手く言えないけどさ…、
人間の世界の中にある、
神様の領域みたいな…さ?
ここの空気は、そう言うのだよッ」
何を言ってるんだって顔を
隣の杏寿郎がしていて
「そう言えば…ここに祀られてる神様は…
ああ、豊受大神…様…なんだね…」
「ああ、そうだぞ。
良く知っていたな、スピリチュアル好きには
有名なパワースポットだからな。
豊受大神は、食べ物や穀物を司る女神だぞ。
ああ、有名な天女の羽衣伝説の
丹後型の伝説の天女がこの、
豊受大神だと言われてるがな…」
杏寿郎が天女の羽衣伝説について
近江型と丹後型の違いを