第104章 夫婦のホワイトデーは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
本来であるなら
閑散として人なんて
ひとりもいない様な場所なのに
キャンドルライトを眺める人も
ライトアップされた砂浜を歩く人も
ビーチカフェバーで
カクテルをインスタにアップしてる人も
それぞれに楽しんで
宮津で過ごす夜を過ごしている様で
「こうして、笑ってる人達を見ていると
大分、俺達の生活も…元通り…に
近付いて来て、戻って来てるって
そんな風にも、感じるな…」
そう言えばテレビのニュースで
今年からお花見の制限が無くなって
飲食をする宴会もしても良いという風に
なって居ると言う話題もあったし
杏寿郎の言う通りに
私達の生活もコロナが流行する前の
今までの生活に…戻りつつあるのかなって
色々な事が制限されていたのが
少しずつ解除されて行って
だからと言って
コロナその物の扱いが変わるだけで
無くなるって訳じゃないし
妊娠中は免疫力が低下してるから
コロナになりやすいから
人込みは避けてね~っとは
健診の時に旅行に行っても良いかと
質問した時に医者から言われた事で
妊娠中は感染すると
重症化しやすいと言われていて
重症化したとしても
幾つかある治療薬も妊娠中の使用には
安全性が保障されていない物が多く
使用が安易に出来ないからね?と
そんな感じのニュアンスの話は
産婦人科の医者にも
妊娠を報告した例の200gの
ハンバーグのNICUに勤務している
看護師の友人にも言われた話…なので
人込みを避けて
屋外を選んだりすることは
この先も一緒なんだけどもさ
「手でも繋がないか?みくり」
そう言って杏寿郎が
こっちに手を差し出して来て
砂浜だし ライトアップされているとは言え
足元を取られやすいだろうから
こっちが転んだりしない様にと
言う意味も…あるんだろうけど…
「うん、繋ぐ。ありがとう。杏寿郎」
杏寿郎が差し出して来た手を取って
ライトアップされた砂浜を
キャンドルの灯りが遊歩道の様に
切り取っている道を2人で歩く
「夜の海…は、真っ暗で
何も無いイメージだが…。
この、何も無い事場所を、
逆に上手く利用した感じだな」
「そうだね、決まった形がないから…
このキャンドルだって、毎回
違う形に並べられるんだもんね。
また来たいなってなるよね。
このキャンドルの中に、自分が
作ったキャンドルがあるんだったらさ…」