第104章 夫婦のホワイトデーは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
杏寿郎が美味しそうに
ビールを飲んでいて
久しぶりにバーベキューするせいか
ビールも進んでいるみたいだ
「美味しいね」
「ああ。美味いな。
これから、あの家の庭でも
バーベキューするのに
良い時期になるしな…
あの家を選んだのは、中庭にある
ウッドデッキが決め手だったからな」
これから本格的に春になれば
あの家のお庭で
お家バーベキューしたり
お庭キャンプしたりする機会も
増えそうだなと考えながら
杏寿郎と一緒にバーベキューを楽しんだ
夕飯の食器を
バーベキュースペースにある
シンクに置いておいたままで
洗い物はしなくていいとは
チェックインの時にも説明は受けていたので
ゆっくりとソファで寛ぎながら
焚火台の上で揺らぐ焚火を眺めていて
「妊娠したら、一緒に…観篝するって
そんな話も、してたよな?みくり」
「あの、LEDのアロマディフューザーとか
ペレットストーブに比べたらさ。
焚火…の炎の方が、篝火ぽいもんね」
杏寿郎がみくりの肩に
腕を伸ばして来て肩を掴まれると
身体を杏寿郎の方へ引き寄せられて
コテンと首を杏寿郎の方へ倒して
その肩にもたれ掛ると
杏寿郎の身体に自分の身体を預けて
杏寿郎と共に
焚火の炎を一緒に眺める
「……いいな、焚火」
「家に、大きめの焚火台買う?
小さいのはあるけど、大きめのサイズの。
これから、家で、お庭キャンプするなら
あってもいいかなって思うけど…な」
「そうしたら、庭キャンプしながら
家でも君とゆっくり観篝出来る訳か…」
そう言いながらスマートフォンで
Amazonのサイト見てたから
この旦那さんの事だから
旅行から帰る日の夜指定で
焚火台注文しそうだなとかって
そんな事を考えながら
パチパチと音を立てながら
燃える焚火の炎を眺めていた
「しばらく…ゆっくりしたら、
花火、しに行くだろ?あっちまで」
そう言って杏寿郎が
あっちと木製の塀に
囲まれた先を指差して来て
その方向に何があったかと
みくりが明るい時間に見た
周囲の景色と今の真っ暗になって居る
状態の場所の記憶を脳内で重ねてみると
杏寿郎が指さした方向にあるのは…
海水浴場の砂浜…だけど…
よしよし…と杏寿郎の手が
みくりの頭を撫でて来て
その心地良さに目を細める