第104章 夫婦のホワイトデーは…　前編　お相手：煉獄杏寿郎　現パロ

やっぱり…杏寿郎は
バーベキューの火起しを
してる時が一番楽しそうだな…と

楽しそうに火越しをしている
杏寿郎を見ていると
大学時代のバーベキューイベントを
思い出す…な…

杏寿郎がウッドデッキにある
焚火台に火を起こせた頃に
丁度アクアパッツァも出来あがって

ウッドデッキのテーブルの上に
出来上がった料理を運んで行く

その頃には杏寿郎も
ビールを飲み終えていて
お代わりのビールも届いて
私が一緒に注文した
自家製のジンジャーエールも届いたから

「こっち、座るか…？ソファもあるぞ」

「１人掛けの椅子と、
２人用のソファがあるんだね」

杏寿郎が座っている
ソファの隣に座らないかと促して来て
その２人用のソファは
並んで座ればぴったりと寄り添う形になる

「じゃあ、改めて…乾杯するか？」

そう言って杏寿郎が
新しく届いたお代わりの分の
生のジョッキをこっちに向けて来るから

「じゃあ、乾杯」

「ああ、乾杯」

自分のジンジャーエールのグラスを
杏寿郎のジョッキに当てて
乾杯をすると

「美味そうだな。刺身も…」

「うん、美味しそう。
お肉、切り分けるね。待ってて…」

和牛のシュラスコ風を
テーブルの上でみくりが
食べやすい厚さに切り分けてくれて

「はい、杏寿郎」

「ああ。ありがとう」

トロトロのチーズたっぷりの
野菜のグリルとバケットも美味しかったし

豪華なお造りの盛り合わせも
油っぽいものが続いた時に
お口直しをするのに丁度良くて

「生ガキ美味しい～」

「ああ。美味いな。牡蛎も。
ビールが進むな…」

「まだ、ジョッキ２杯目でしょ？
もっと、飲む？ビール、頼もうか？」

地元の宮津の魚介をたっぷりと使った
アクアパッツァも美味しかった

食べて飲んでいる内に
杏寿郎のビールも空になりそうなので
お代わりの生ジョッキを注文して

鰤の藁焼きも食べやすい
厚さに切って広げると
藁焼き用の薬味が入った皿を
食べやすい場所に移動させて
杏寿郎と自分の前に置く

「カツオのタタキ…の鰤バージョンだな…」

「うん、そうだね…。
鰤の余分な脂が落ちて、
藁の香りも移って、魚臭さが
脂と落ちて。旨みが増す感じだね…」

「ああ。刺身も良いが…。
刺身とも炙りとも違う良さがあるな」

そう言いながら杏寿郎が
鰤の藁焼きを食べつつ