第104章 夫婦のホワイトデーは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
お昼を食べた店からは
しばらくドライブをして
宮津市内を移動すると
目的地である
丹後魚っ知館(うおっちかん)に到着して
マイナースポットが好きな奥さんが
1人でもまったり休日に
魚を観に来ていたと言う
入館料300円の水族館に着いて
「ゆっくりお魚観れるから好きぃ~」
「規模的にも、コスパ的にも
未就学児から、小学校の低学年位の
子供を連れて来るのに丁度いい感じだな」
水族館のメインになる
大水槽の前で
みくりが中の魚を観ていて
大きなジンベエザメや
派手な魚がいる訳でも無いが
関西にもそれなりに
水族館はあるのに
ここに何故にここまで
何度も通う物があるのかと…
嬉しそうに水槽を見ている
みくりの横顔を杏寿郎が見ていて
「ここには、お魚にまつわる本が
沢山置いてある、図書館とかもあるし。
ちょっとしたワークショップとかも
週末にはやってたりするんだよ~
それこそ、小学生の
夏休みの宿題には丁度いい感じの」
ちょっと歩くかと
みくりが言って来て
大水槽以外の水槽を見て回る
丹後半島の周辺に生息している
身近な海の生き物が展示されていて
飼育員の人の手書きの説明が
水槽の横には貼ってあったりして
その内容を読んでいると
どこかでそんなコアな
生態の説明を聞いた様な気がして来て
自分の隣にいる
奥さんのして来る
生き物にまつわる豆知識に
共通する様なそんな内容が
その手書きの説明文にはあって
ここが奥さん的に
心地のいい空間なのは
何かしらの親近感の様な物が
ここにはあるのかも知れないが
シアターでは
この施設で展示されている
魚達がどんな風に運ばれて来るのかを
上映しているのが見られるらしく
水族館にお魚が運ばれて来るまでを
纏めた映像を小さなシアターで
みくりと一緒に観たのだが
そんな広い館内でもないし
上映時間とプログラムは
2種類あるようだが
小さなシアターは俺と奥さんの貸し切り状態で
今日が本当に土曜日なのか?
ここの経営は大丈夫なのか?と
俺は心配になってしまうのだが
みくりは何度もここに来て居るが
夏休みとかのオンシーズンでも
ここの混雑はこんな感じだからと
ゆっくり出来て良いよねと笑っていて
詰め込み過ぎないのが
妊娠中の旅行の注意点だから
これぐらいがちょうどいいのかもな