第104章 夫婦のホワイトデーは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「見て見て、杏寿郎、鬼がいる~」
目的地である
鬼の交流博物館への道にも
鬼のモニュメントがあるから
もうすぐ 目的地には着くのだろうけど
駐車場に車を停めると
小雨がぱらつく中
大きめのビニール傘に一緒に入って
博物館らしい建物がある方へと向かうが
その建物の隣にある
マリオのドッスンにしか見えない
巨大な鬼瓦のモニュメントの方へと
自然に足が向かってしまって居て
「大きな鬼瓦だな」
「リアルドッスンじゃなくて?
マリオから見た、ドッスンの姿…」
「これが頭上から落ちて来るとか…、
普通に考えても恐怖だな…」
2人で巨大な鬼瓦の
モニュメントを見上げながら
何故かマリオの話をしていて
「でも、あの博物館もさ。
こっちから見たらさ、
あそこの部分のとんがってる所がさ。
鬼の角みたいに見えるよね?」
「天気もこんな感じだし、中入るか?」
小雨がパラパラとしていたので
杏寿郎がそう提案して来て
入館料を支払って
日本の鬼の交流博物館の中に入る
中にも日本各地の鬼瓦やお面
日本の鬼だけではなくて
世界の鬼についても展示されていて
大江山にまつわる
鬼の3つの伝説についても
分かりやすい様に説明されていて
鬼をモチーフにした
現代アート作品まで
割と充実した展示内容になっていて
鬼瓦も色んな種類や
表情の物が展示されていて
鬼瓦資料館…と言ってもいい気がする
ゆっくり見て回っても
1時間もかからない位だったので
博物館を後にすると車に乗り込んで
「今から、宮津まで行ったら
丁度、昼にいい時間になるからな」
「宮津って事は、お昼は海鮮?」
「好きだろ?海鮮」
「うん、好き」
大江山から更に国道9号線を北上して行けば
目的地である宮津には辿り着けるから
今日の宿泊先は
成瀬さんが天橋立で経営している
ブルーのドームテントの
グランピング場なんだろうなって
前にここはテレビで紹介されてたし
行ってみたいなって成瀬さんにも
話をしていた所で
結局行く行く詐欺みたいになって居たから
大分春めいて来たし
天橋立観光がてらに
行こうって意味なのだろうが…
そのまま山道を進んで行けば
ナビの画面に海が見える様になって
「海~」
「宮津港な」
砂浜ではないが
海沿いの道をドライブして居ると
快晴じゃなくてもテンションが上がって来る