第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
恐る恐る名前を呼んでみるが
杏寿郎の返事はない…
どうやら眠ってしまったようだが…
夫婦だから…遠慮する必要はないとは言え
こうするのをデフォにして貰うのもと
それはそれでちょっと…と思うけど
だからと言って
終わったからさっさと抜いてと言うのも
おかしいと言えばおかしいし
と言う様な事を…
毎回終わる度に考えてしまって居て
こっちのお腹が目立って来たから
こうなるのも予想してて
こっちのお腹に体重を掛けない様にって意味で
こうしようかって意味なんだろうけど…
事後の心地のいい倦怠感に
そのまま眠りたい気分にもなるが
こっちも知らず知らずのうちに
うとうととしてしまっていて
次に気がついたら
私はきっちりとソファの上で
横になって居て
上から毛布…掛けて貰ってたから
杏寿郎が目を醒まして
私の身体と毛布を整えてくれたんだろうけど
すっかり寝落ちしてしまってた…な
むくっとソファの上で
みくりが身体を起こすと
「目が醒めたか?みくり」
杏寿郎の声がキッチンの方から聞こえて来て
え?杏寿郎 どうして
そっちに居るの?
ガバッと被っていた毛布を捲って
慌てて身体を起こそうとすると
「わあぁっ!!夕飯っ、ごめんっ。
普通に寝ちゃってたし。今からっ
作るっ、作りますっ。作らせて頂きますからっ」
「いいぞ?ゆっくりしててくれ。
偶にはな…、俺も料理くらいしたいからな。
冷蔵庫にあった物、適当に
使わせて貰ってるがいいか?」
杏寿郎がキッチンで
夕飯の支度をし始めていたので
慌てて交代しようとすると
ゆっくりしてていいと言われてしまった
「杏寿郎…っ、うん、ありがとう…」
あったツナ缶と冷蔵庫のレタスと
ご飯だけは炊いてたから
杏寿郎がそれで
中条の片山の家から
月に2回送られて来る定期便で
切らす事がないミニトマトも使って
簡単な夕食を作ってくれると言うので
ありがたくお言葉に甘える事にして
着ていた服を着直して
ソファの上の毛布を畳んで待っていると
玄関のインターフォンが鳴って
片山の家からの荷物がまた届いて
「また、あの片山の家から何か届いたのか?」
「って、今日…何日だっけ?5日か
あっ、そうか…多分…あれだ…ッ。
白ご飯、残ってる?杏寿郎」
俺がチャーハンを作っていると
みくりがそう尋ねて来て