第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
そんな話をみくりのお義父さんと
話をしていると
みくりが二階から
お義母さんと一緒に降りて来て
「あれ?杏寿郎の
お義父さんとお義母さんは?」
槇寿郎と瑠火の姿がない事に
みくりが気が付いて
そう言うと
「ああ。お二人ならお帰りになられたよ。
みくりちゃんにもよろしくと
言っておられたよ」
みくりの父がそう言って来て
「えぇえっ、帰っちゃったの??
……そっか、…お見送りして
お礼言いたかったのにな…。
お礼のLINEしとく…」
それじゃあ私達も帰るからと
お土産にイチゴを置いて
うちの両親も帰ってしまって
「帰っちゃった」
「まぁ、気を遣って貰ったんだろな。
コーヒー淹れてるし、一休みするか?
ああ、そうだ…、母さんがな…。
お祝いにってこれをくれたんだが…」
そう言って杏寿郎が
ラッピングされた箱を見せて来て
杏寿郎のお義母さんがくれた
お祝いと言うかプレゼントを見せて来て
「それの中身は…何なの?」
「とりあえず、一休みしながら
これの中身…見るか?」
杏寿郎が
コーヒーと柚子茶を淹れて
ソファの前のテーブルに持って来て
「だったら、このイチゴ食べようよ」
みくりがイチゴを洗って
ガラスの器に移すと
テーブルの所に持って来て
柚子茶を飲みながら
杏寿郎の方を見ると
「開けてみるか…」
ラッピングされている包装紙を
開いて中の箱を取り出すと
その箱には”胎児超音波心音計”と
書かれていて
「杏寿郎、これ、赤ちゃんの
心臓の音…聞ける機械みたい…。
超音波使ってるから、
赤ちゃんにも安全で、妊娠12週から
心臓の音が…これで聴けるみたいだよ」
箱の後ろに書いてある説明を
みくりが読み上げて来て
「開けるか」
箱の中にはピンクと白のボディの
心音計が入っていて
専用のジェルとテスト電池が入っていた
箱の中に入ってる説明書には
週数による心音が聞き取れる場所の
目安となる部分のイラストがあって
「折角だし…、聴いてみるか?」
「えぇ?でも、さっき…ね。
お母さんに腹帯…をさ。
頑張って巻いて貰った所なんだけど」
「だったら、これは…夜に
お風呂を済ませてからだな?みくり」
「うん、夜が楽しみだね。杏寿郎。
杏寿郎?どうか…したの?」