第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
槇寿郎が2人の方を見て
その目を細めていて
あの2人を見ながらに
瑠火の目には別の誰かを
槇寿郎が見ているかの様に見えて
「だが…、良かった…。
俺も…、やっと…。
みくりさんに…も、
義父らしい事が…出来そうだ」
「それは、良かったですね。
でも、それだけではありませんよ?貴方。
あの2人の子供に、祖父らしい事を
してもあげられますからね…」
「………―――ッ!?」
瑠火の言葉に何かに気付かされた様に
槇寿郎が目を見開いて
自分の隣に目を向けると
こちらを見て笑顔を浮かべている
瑠火の顔が見えて
「良かったですね、貴方」
「ああ、良かった」
前を歩いていた杏寿郎が
槇寿郎と瑠火が
付いて来ていない事に気が付いて
こちらに近づいて来るから
「…と、父さん、母さん…。
ここに居たのか?ついて来てると
思ってたら、居ないから驚いたよ…」
「ええ。すいません…。杏寿郎。
急に職場の方からお電話があったの。
もう、用事は済んだから行きましょう」
「だったら…、良いんだけど…」
寿司屋の個室に先に座っていた
みくりとみくりの両親に
槇寿郎と瑠火が頭を下げながら
個室の中に入って来て
その2人を迎えに行った
杏寿郎がそれに遅れて個室に入って来て
個室のテーブルを挟んで
向い合せに上座側から
父親 自分 母親と並んで座って
これだとまるで…お見合いか何かの様だ
あれ?でも私と杏寿郎が真ん中だな…
「ねぇ、母さん、逆じゃない?
先にそっち座っちゃったから
こっちに座ったけどさ…」
「え~?だって、別に正式な
食事かでもないからさ。
どこに座っても、いいじゃない。
私も父さんも、みくりの隣がいい。
杏寿郎君の所もそうでしょ?
堅苦しい食事会じゃないからいいの」
そうみくりとみくりの母親の
やり取りを見ていて
相変わらずみくりのお義母さんは
強者感が凄いなと杏寿郎は思って居て
「それに、ちゃんと。
そうしたいけどいいですかって、
お話もしたもの、お母さん」
「すいません…、うちの母が…、
色々と…言いました…みたいで…」
そうこちらに対して
みくりが頭を下げて来て
これだとどっちが母親だか分からないが
堅苦しい食事会じゃないとは
言ってはいたが…
運ばれて来るのはコース料理で