第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「コーヒー飲んだら、着替える」
杏寿郎仕事はきっちりするけど
お家割とルーズな時あるんだよなぁ
まぁこっちもお家だからの甘えはあるから
その辺りはなぁなぁなのかも知れないけど
私が着替えて化粧もして
髪もこましに纏めて下に降りても
杏寿郎は優雅にコーヒー飲んでたけどね?
「余所行きの奥さんだな、今日は」
「え?今日は、余所行きするんだから。
余所行きにして間違いないでしょ?」
「なら、俺も、奥さんの感じに合わせるか」
こっちがどんな服装にするのかを
見てから決めるつもりだったのか
杏寿郎がそう言うと上に上がってしまって
綺麗めの程度を合わせたかったのか
ベージュなんだけど
若干ピンクを帯びたシャツに
ネイビーのトレンチコートタイプの
スプリングコートを持って降りて来て
こっちが濃いめのベージュの
トレンチのスプリングコート着るから
同じ様な形のをと思ったんだろうけど
「これでいいだろ?
綺麗めにだったもんな確か」
双方の両親は10時半よりも
少し早い時間に着いたので
家でコーヒーを淹れて
(こっちが淹れると言ったのに
杏寿郎が淹れると聞かなかった)
一息ついて貰ってから
早めに昼食にしてそれから
神港南市にある芸能人が結婚式をしたのでも
有名になった市のシンボル的な
神社で午後に祈祷を受ける予定で
杏寿郎が運転するとは申し出たが
うちのお父さんが運転したいと言ったので
ならせめてと助手席にみくりに
乗って貰う事にしたので
後ろにどう座るかと悩んでいたら
みくりのお義母さんが
うちの母さんと座りたい言って来たので
2人には一緒に座って貰って
俺は父さんと隣同士に座ったんだが
みくりの父娘の水入らずを
後ろから眺めながら
実の親子…ではあるが…
杏寿郎が父親の槇寿郎に何を話そうかと
そう思いながら
「父さん、今日は…ありがとう…
母さんと一緒に、来てくれて」
「別に構わん。瑠火が乗り気だったからな。
みくりさんとは、あの話はできたのか?」
そうだった…な…
「千寿郎から、直接
色々、聞いたとは思う…けど…。
話して、合意してもらったから…
こうなってる…と言えば…いいのか
その辺りは、俺にもわからないけど…」
「良かったな、杏寿郎」
そうボソッと槇寿郎が言って
思わずその横顔を確認してしまって