第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「うちのお父さんに運転を
させて上げて欲しいって、
私は、言いたかったんだけど?」
杏寿郎は頭の回転が速いから
時々こんな別方向を
フォーカスした様な会話になる事があるけど
今までの彼女さん達と
続かなかったのも
この辺りの事もあったからじゃないかなとか
内心密にみくりは考えていて
むぅ~っと顔を顰めながら
こっちを睨む様に見ていたかと思うと
はぁ~とみくりがため息をついて
「まぁ、杏寿郎がね、言ってる事はね。
その、お父さんとデートしないかって話。
6月に、一緒に赤ちゃんに必要な物とか
神南港市にある商業施設にね、
一緒に買いに行こうねって話してるよ」
6月と言う 単語が
みくりの口から出て来て
みくりが何を考えて
その時期を選んだのかが
杏寿郎にも理解が出来たのだが
「そうか、なら良かった。
俺が、とやかく言う事でも無かったな。
俺は、玄関と、中庭でも綺麗にして来るから。
奥さんは、無理して動き過ぎない程度に、
休憩しながらに、して欲しいんだがな俺としては」
流産するリスクが高い時期は過ぎたけど
お腹がドンドンと大きくなって来る
時期になって来てるから
普通の動作に負担が掛かって来るだろうから
身体は体重管理の為にも
動かした方が良いだろうけど
マタニティヨガとか…
マット買って YouTube見ながらしようかな?
そんな事を考えながら
家の掃除を済ませて
スーツとかまでは畏まらなくていいから
本にも綺麗めでってあったし
まだ寒いから綺麗めだけど
お腹回りはゆったりしたラインの
ちょっと春らしい色合いだけど
派手過ぎない感じのピンクベージュの
ワンピースに下には
しっかり防寒のタイツを履いて
ローヒールのピンクのパンプスを合わせるつもり
と言うか下に何か履かないと…
身体が冷えるからと…旦那さんが
何かを履くまで五月蠅く言うので
普段人を丸裸にさせて置いて
どの口がそれを言うのかと…
言ってみようかと思って
それは言わない事にして
お化粧をしていると
杏寿郎が終わって家に入って来た様で
多分コーヒーでもゆっくり飲んで
それまで過ごすつもりなんだろうけど
「ねぇ、杏寿郎、もうちょっとしたら
着替えだけはしてくれない?
まぁ、どっちか来たら対応するから。
その間に着替えてくれたらいいけどもさ」