第103章 ある夫婦の3月のお話 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「杏寿郎はさ、
諭吉さんの肩持ち過ぎじゃない?」
「いや、日本人なら皆。
諭吉さんは好きだろう?」
「それは、紙幣の…諭吉さんでしょ?
てか、杏寿郎はキャッシュレス決済派でしょ?」
家に両親が集まるので
一緒に移動できるように
今日はレンタカーを借りるかと
みくりに言ったんだが
みくりのお父さんがセレナで来るから
セレナ貸して貰えばいいからと
車を貸してもらうと言う
話をお義父さんと付けてくれてる様なので
お義父さんに車を借りるお礼にと
みくりのお義父さんの好きな銘柄の
日本酒を風呂敷に包んで貰って
用意するにはして置いたんだが
10時半に家に集合になってるので
みくりは朝食の片付けを済ませると
顔にシートパックを乗せながら
家中に掃除機をかけていて
「杏寿郎さ、暇で落ち着かないんだったらさ。
こっちしてよ。掃除機。
私、その間におトイレの掃除するから。
元はと言えば、土曜日に掃除しようねって
言って話してたのに、誰かさんの所為で
お掃除しないまま一日の殆どを
ベッドでダラダラしちゃったからじゃんか」
みくりの言い方だと
昨日の土曜日が一日ベッドで
してばっかりだったみたいな言い方だが
「それは酷くないか?風呂の掃除はしただろ?
それに、ロピア行きたいって言うから。
午後には、ロピアに買い物も行っただろ?
一日ベッドに居た訳じゃないぞ?」
「どっちでもいいじゃん、
嫌ならするからいいもん。
だったらさ、庭の草引きと玄関位さ
掃いてくれても良くない?」
「誰もしないとは言って無いからな?
身重の奥さんに家の事何もかも
やらしてるダメな旦那みたいだろ?俺が」
「別にそんな事、言ってないでしょ?
セレナの運転して貰うし、杏寿郎に。
でもお義父さんがするっていうかも?
杏寿郎がするって言っても、
うちのお義父さんがしたいって言ったらさ」
アクアトピアでの結婚式の時の
みくりのお義父さんと
みくりのやり取りを思い出して
血の繋がりのない戸籍上の親子…と言うか
養子関係ではある間柄ではあるが
俺と結婚をしたのをきっかけにして
少しずつ親子としての付き合い方を
みくりなりに模索している様で
「俺が思うにだがな…、一度、
あのお義父さんと2人だけで
デートでもして来たらどうだ?」