第23章 惣菜屋さんの筑前煮　後編　お相手：煉獄杏寿郎

肩に添えられていた彼の手が離れて
私の骨盤の辺りにトンっと触れる

そのまま下へと向かって
するすると指を滑らさせていくと

襦袢の上から　
撫でているだけなのに

その手つきすらが
堪らなく　厭らしいと感じてしまって
漏れ出そうになる嬌声を
自分の中に押し込みつつも


恥ずかしがる姿が見たいと言われて
拗ねてみてはみたものの

どうにも　彼には
そうして拗ねる私も

同じ様に
可愛くて愛おしいと言われてしまって


「みくりさん、
お許しは…しては頂けないだろうか？」

そう乞うようにして
許しを求められてしまっては…

こちらの方が
…どうにでもなってしまいそうで
許すより他にないと感じてしまう

自分の後ろに寄り添う
彼の後頭部に自分の腕を回して
杏寿郎の頭を引き寄せると

自分からその唇に己の唇を重ねた

そのまま口付けを交わし合って
舌をどちらからともなく　絡ませる

ビリビリと痺れるような痺れを
自分の胸の辺りから感じて

彼が後ろから回して来た手で
私の胸を揉んで来たのだと知った

「ん、んっ…ふぅ、はぁ…」

「ハァ…、みくりさんっ、…」

腰に腕を回して来て
支える様にして添えられる

もどかしい口付けに彼が
焦れてしまったのか

捻っていた身体を
腰で支えた手で向き直されると

そのまま深く深く
舌で口の中を探られる

開いた襦袢の間から
中に滑り込んできた手が
みくりの太ももを撫で上げて行く

ゾワゾワと泡立つような感覚が
触れられた部分から広がる

「んっ、ふぅ、…んんっ、はぁあん…」

「いつもよりも…、
感じておられるようにあるが…。
俺の勝手な思い過ごし…であると？」

こう聞いて来る彼は
堪らなく意地悪だ

「はぁ、あ、はんっ、、…いっ、
言わないで下さいま…、しっ、あんっ」

「それは残念だ。俺は…お聞きしたいのに…。
貴方は俺に…どうされたいと
思っておいでなのか、お聞きしても？」

そのまま手で太ももを
時折掴みながら撫でつけてしつつ

口付けを
首筋から鎖骨へと下らせて来る