第102章 夫婦のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
ペットボトルの中の冷えた水を
自分の身体の中に流し込んで行く
こっちが水飲んでいる様子を
杏寿郎がベッドの上から
静かに眺めていて
その視線を口元の辺りに感じる
「もういいのか?みくり。
もうちょっと、水。
飲んどいたほうが良くないか?」
「杏寿郎も、喉…乾いてるんじゃないの?
そんな、見つめられたら、飲みにくい…よ」
持って来ていた
新しい方を開けようとしたのを
杏寿郎が止めて来て
「良いだろう?夫婦なんだから…な。
君が飲んでる…そっちの水で良いが?」
そう言って私が飲んでいた方の
飲みかけのペットボトルの水を
飲ませて欲しいと言って来て
ぐいと自分の口の中に
その水を含むと
杏寿郎の口に自分の口を合わせて重ねて
口腔内に溜めていた水を
杏寿郎の口の中に流し込むと
コク…ン…と喉が鳴る音がして
「なぁ、みくり」
「もっと…?」
「ああ、もっと…飲みたい…んだが…?」
もっと水を飲ませてくれと言われて
同じ事をもう一度すると
もう一回して欲しいと言われて
「水…少な目で、頼む」
…と杏寿郎が言って来て
杏寿郎のお望み通りに
控え目の量を口に含むと
唇を合わせて…その口の中に
水を流し込む様に送ると
ぐいっと後頭部に手を回せて
口を離そうとしたのを止められて
グイグイと口を押し付けられながら
さっきまではこっちにあった
キスの主導権を彼に奪われる
ニュル…っと唇の間から
滑り込んで来た舌は
冷たい水の所為で表面は冷えてるのに
その奥の芯が…熱く感じるのは
さっきまで私が口に冷水を含んでいたからで
お互いの唾液と水が混じる様な
濃密なキスを交わし合う形になって居て
「んぅ…、ふ、ぅ…んん゛っ」
漏らす先のない
漏れるに漏れる事も出来ない声を
同じ様に行き場のない
吐息と共にくぐもらせる
「んぅ、ねぇ…、杏寿郎。
こっちが…する方…って
話だったんじゃ…、無かった…?」
「良いだろう?
する方でもされる方でも、
俺がそれを満足したら、
それで良いんじゃないのか?」
そう言いながら
両方の胸の先に手の平を押し付けられて
思わずそのやり方で胸の先を弄られるのは
マズい…と思ってしまって
そこから引き剥がそうとして
押し付けられた彼の手首を掴んで
そこから離そうとうするも…
その手をそこから離せずに居て