第102章 夫婦のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「日高山からサンセットを眺めるのか?」
「うん、沈み切るの全部は…
多分ずっと見るのは。
流石に、今は寒いから無理だろうけど」
駐車場に車を置いて
展望台の部分へと続く
階段を2人で上る
夕暮れ時の時間の日中の景色とも
夜の夜景とも異なる
夕暮れ時の見せる眺めは
今のこの時間だけの
その両方の部分を併せ持つ街の姿だ
「確かに、日高山は夜景の
ド定番スポットだが、夜に来ることは
あっても、こんな時間に見る事はないな」
そう言いながら柵に身体を預けながら
その景色を眺めている
旦那さんはいつもよりも
カッコ良く見えるから不思議だ
「ん?どうしたんだ?みくり。
俺の顔に何かついてたか?
もしかして、俺が男前過ぎて
見惚れてたとかか?どうなんだ?」
そうやって言いながら
こちらに向けて来る視線も
男前のオーラがあるから困る…ッ
「そっ、それは…ッ、紛れもない
事実だから、ひっ、否定は…しないッもん。
杏寿郎…、が、カッコイイなって…
思って、見てたのは正解だからさ…杏寿郎?」
そう言って視線を逸らせながら
言い終わって 視線を戻そうとすると
さっきまで少し離れた位置に居たのに
すぐ目の前に杏寿郎が居て
「みくり…」
スルッとその手がみくりの
頬と耳を撫でながら髪の毛に
挿し込まれて行って
じっとその瞳に見つめられてしまえば
「ちょ、近いっ、旦那さん、
近いから、近すぎッ。離れてって。
ねぇ、聞いてる?待って、今は…ッ」
こんな時間は中途半端だし
この山には展望台が数か所あるから
今はここは私達の貸し切り状態だけど
だからってここでキスをしていいと言う
理屈には…ならないと思うんだけどな
「どうして、止めるんだ?
今は、ここは俺と奥さんの
2人だけの貸し切り状態だろう?」
「周りに、誰も居ないからって
キスして良いって事には…なりませんっ」
そう言って 自分の両手を
前に出して杏寿郎の口を
みくりが自分の手で塞ぐと
ペロッとそのキスがしたそうな
彼の口を塞いだ自分の手の平を
杏寿郎に舐められてしまって
「やっ、ちょ、手っ、舐めちゃ…やっ…」
「キスじゃなかったら…、
ここでしてもいいんだろう?」
そう言って耳元で
こっちの身体に手を回して
固定する様にホールドしながら言って来て