第102章 夫婦のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そうみくりが声を掛けて来て
オルゴールミュージアムの
建物の方へと移動すると
アンティークオルゴールの並んでいる場所にも
コタツがセットされているのが見えて
『後、お時間10分程で
演奏家の居ない、コンサートの方
始まりますので、どうぞコタツで
お寛ぎになってお待ちください』
大きなパイプオルガンの形の
オルゴールは小さなホールの
壁一面な程に大きなサイズで
ピアノに合わせて
3つのバイオリンを
自動で演奏するオルゴールも展示されていて
その当時の音色を楽しむ事が出来る
ちょっとした演奏プログラムを
シーズンに合わせて楽しむ事が出来る
今は丁度冬をテーマにした
演奏が楽しめるらしく
小さなホールに設置されている
コタツに一緒に並んで入って
暖を取りながら始まるのを待つ
「コタツ…、
こっちにもあったんだね」
「コタツカフェとかもあるもんな。
コタツでまったりしながら
アンティークオルゴールの音色を
楽しめるんだもんな。悪くないな」
元々小さなホールだから
座席はそんなに多くない
その少ない座席には
お客さんの姿もまばらで
スタッフの人が
このホールにある
アンティークオルゴールや
からくり人形の説明をして来て
大きな手回しのオルガンの
ハンドルを回すと
軽快な音楽と共に
小さな人形たちがダンスを始める
楽器を持った人形たちが
クルクルと回りながら出て来て
その演奏が済むと
今度は大きな円盤状のディスクが
セットされた 柱時計の様な
オルゴールの説明を始めて
『本日は、こちらの曲を
このオルゴールに演奏して貰いましょう』
その扉を開くと
中にセットされていた
ディスクを取り出して
別のディスクに交換する様子を
スタッフの人が見せてくれて
そのスイッチを入れると
ディスクが回転を始めて
音楽を奏で始める
その次に一般的に
オルゴールと認識されている
シリンダーのオルゴールを紹介し始めて
かなり大きな箱の
シリンダーのオルゴールの蓋を開くと
中を覗いてみる様にと促して来て
その心臓部となるシリンダーも
かなり大きいのだが
それよりもその箱の中に
ピアノを演奏する人形が4人並んでいて
シリンダーの回転と共に
ピアノを演奏し始めるからくりになっていた
「ただ、音楽を楽しむ事だけでない
先人達の、遊び心を感じるな」