第102章 夫婦のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「安産祈願と言えば、
杏寿郎、戌の日の話憶えてる?
丁度ね、妊娠5ヶ月になる戌の日がね」
そう言えば 妊娠5ケ月の戌の日に
安産の祈願をするって前に言ってたな
「ああ。それはいつなんだ?」
「来月の5日」
「なっ、今日は18日だぞ?」
「3月の戌の日はね、
5日と17日と29日でね?
お母さんに言ったらさ、5日だったら
日曜日だからって、5日にするって」
「俺は聞いて無いぞ?」
「え?だって今、言ったもん。
それでね、5日の話なんだけどね。
先負だからね?午後が良いと思ってさ」
みくりが言うに
その日は午後に二田にある
安産祈願をしてくれる神社の祈祷も
予約してると言うので
当日は早めに集合して
一緒に俺の両親とみくりの
両親とで昼食を会食して
安産祈願をしたらどうかと
みくりの母親が
俺の母親と話をして置くと言っていたと
みくりが言って来て
「お母さんだけで良いんだけどね」
戌の日の安産祈願には
特に誰と行くと言う決まりはないらしく
本人が一人で行くケースも
みくりが言う様に
双方の両親と行く場合もあるらしい
一昔前は妊婦の母親と行くケースが
一般的だったらしいが
「もし、あれだったら…
土曜日に来て貰って…泊まって貰う?」
「4人分は布団が無いぞ?
2組買い足すにしても、どっちに
新しい布団を使わせるかとかあるだろう?」
「じゃあ、私達が、あの寝袋で寝る?」
「いや、それはダメだ!
新婚の夫婦のベッドなんて、
シーツ交換したとしても気を遣うだろう?
こう、その…お互いに…だな…」
「ソファあるじゃん!
あのソファをベッドにして
うちの親に使って貰ったら、掛け布団
だけさ、買い足すだけでいいよ?
まぁ、うちの家は県内だからさ、
お昼ご飯の前だったら、
前の日に泊まって貰わなくても
来れるには来れるけどもさ」
そんな話をしながら
無馬温泉神社の境内を歩いて
本殿で安産祈願をして
社務所へと向かった
「安産のお守り、売ってるぞ。買うか?」
「うん、買って置こうかな?
あ、これ。戌が刺繍されてるんだね」
「兎に角…その、来月の話なんだが…。
俺からも、母さんに話をして置くから
それに隣の県で亀岡と言っても、
二田からは車で1時間ちょっとだし、
君の家からも1時間ちょっとだろ?」