第102章 夫婦のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
12分の空の散歩はすぐに終わって
無馬温泉駅に到着する
駅から外に出ると
無馬温泉の温泉街が広がっていて
あちこちから湯煙が上がって居て
沢山温泉旅館が建ち並んでいる
すぐ目の前に見えている
ある場所を指差して来て
「どうする?ここ…寄ってく?」
「いくらじゃないから嫌だって
言ってただろ?それに、今は
釣っても食べれないだろ?奥さんは」
ロープウェイの駅の目の前には
無馬マス池と言う
ニジマス釣りが出来る釣り堀があるのだが
奥さんは今はそこまで食べられないので
朝に食べたこともあるし
釣っても食べられないと言うので
「子供がいるならね…」
さっきのロープウェイで一緒だった
家族連れの目的地はここの様だった
昔ながらの温泉街を楽しみながら
散策を楽しむ
「ちょっとしたカフェとかあるし、
温泉卵とか、かりんとう饅頭とかさ
コロッケとかジェラートとかさ~」
「今は食べられないだろう?
あれで我慢したらどうだ?
ほら、出来たてホカホカの
炭酸せんべい売ってるぞ?」
「炭酸せんべいなら…食べられそう
ねぇ、あそこ、炭酸せんべいカフェだって」
「入るか?」
写真付きのパネルには
炭酸せんべいをミルフィーユの様に
数枚重ねて間にイチゴソースと
クリームが交互に挟んであって
カットしたイチゴが乗っている
みくりがその炭酸せんべいの
ミルフィーユが美味しそうだと言うので
そこのカフェに入る事にして
みくりはそのイチゴのミルフィーユにして
俺は抹茶のパフェにした
大きな窓からは温泉街の
散策を楽しむ人達の姿が見えて
「そう言えば…前に来た時に
調整中で入れなかった金の湯の足湯
今日は入れるんじゃないか?」
この無馬温泉では
金の湯と銀の湯の
泉質の異なる2種類の温泉を
楽しむ事が出来る温泉で
前にここを経由する時に
寄り道をした時は
丁度金の湯の足湯は調整中だったので
入れなかった思い出があるのだが
今日は入れるんじゃないかと
杏寿郎が言って来て
ふふふとみくりが
俯いたままで笑っていて
「みくり?」
「良くお分かりで…、
流石は私の旦那さん。
ちゃんと、タオル持って来てるもん!」
「後は、今回も調整中でない事を
祈るだけだな。みくり」
※憶えておられる方居られますかね?
調整中だった足湯の話