第101章 夫婦のバレンタインデーは…中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
杏寿郎が夜景の見えるベランダの
アクリル板になっている柵にもたれ掛ると
杏寿郎の後ろには日高山から見える
100万ドルの夜景が広がっている
杏寿郎が自分の身体を預けている
ベランダの柵を杏寿郎がその手でなぞると
「何せ、この100万ドルの夜景を
ふたりで山分けできるんだからな」
「ふふふっ、じゃあ、ふたりだから
50万ドルずつの夜景って事?」
おいでと杏寿郎がこちらに手招きして来るから
みくりが杏寿郎の隣に立つって
ベランダの柵にその手を置いて握った
杏寿郎がみくりの型を抱いて
その身体の方に引き寄せられると
「いや、そうじゃないぞ?みくり。
100万ドルと100万ドルで、
200万ドルだな」
「って、さっき山分けって言ったじゃんか!
ってか、ここのお風呂ってベランダの隣なんだね」
ベランダの隣にお風呂があると
ベランダからそこがお風呂だと分かる理由は
思いっきり バスルームの大きな窓から
その中がしっかりはっきりクッキリ見えるからで
バスルームの中にも景色が見渡せる
大きな窓があって
窓を閉め切っていてもかなりの
解放感のあるバスルームなのは確かで
部屋から丸見えのバスルームなら
ラブホテルなら割とあるけど
普通のホテルで…外から
丸見えになるそれも大きな窓があるのは
中々ないのでは…と思う
それもこれも ここが山の上にあるホテルで
向かい側に何も無い…から出来る
贅沢…な訳で
「信楽焼かな?可愛いお風呂だね。
あのお風呂からも、夜景が観れるんだね」
「あの風呂から、夜景…観るだろう?」
「じゃあ、お腹が落ち着いたら、
一緒に夜景を観ながらお風呂だね」
そうみくりが言うと
いいやと杏寿郎が首を振って
「俺が、ここにした理由はな…。
この、夜景が楽しめるベランダでも無くて。
あっちに見えている、
夜景を観ながら入れる風呂でも無くてな」
杏寿郎が自分の腕につけている
私が杏寿郎に誕生日にプレゼントした
ディーゼルの腕時計で時間を確認すると
「そろそろ、いい時間だな…行くか」
「へ?行くってどこへ?」
「風呂、入りに行こう」
「え?お風呂だったら…そこに…」
素敵な夜景が楽しめるお風呂が
このお部屋にはあるのに
杏寿郎は風呂に行こうと言って来て