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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第101章 夫婦のバレンタインデーは…中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ



「丁度…5年ほど前…になるんだな…」

そう隣の運転席の杏寿郎が言って来て
夜になってるとは言えど
今はお夕飯時だから…
夜景を楽しもうって時間には早すぎる所為か

金曜日の夜なのに
展望スペースの駐車場の車はまばらで

他の展望スペースに比べると
夜景が見える角度が狭いし
駐車場も狭いから…
他にある展望スペースに行く人が多いから

元々…ここは…どっちかと言うと…
週末でも人気のない…場所…で
ここの入口も分りにくいから
地元の…静かに夜景を楽しみたい人ぐらいしか
ここには来ないから

「あの時も…週末だったが…。
ここは、空いてたな…。ガラガラだ。
ここは、入口も分りにくいし、木が多いだろ?
夜景も、見えるには見えるが…あまり
ここで観ようって人は少ないぞって。
デート行くんだったら、ここにしろって
宇髄先輩に…、言われたんだあの時な」

杏寿郎が車のフロントガラス越しに見える
神南港市の夜景を眺めながらそう言って来て

こうして…隣で夜景を眺めている
杏寿郎の横顔を見ていると

今の杏寿郎の横顔が

5年前の彼の姿に重なって見えて来る

あの時の… 5年前の私は…

彼とこうなってるなんて…

全く思いもして無かったしな

あの時…ここで 彼と…

杏寿郎のと交わした 初めてのキスは…

壊れ物を扱う様な優しい

触れるだけのキスで

篠田との事…も あったから…

俺と付き合うのもゆっくりでいい…って

杏寿郎が私の身体を抱きしめてくれて
私に言ってくれた場所で

その当時の記憶が…自分の中で

今の出来事の様にして蘇って来るから

自分の目から勝手に…

あの時…の私が…

杏寿郎の前で流せなかった涙が…

5年の時間を越えて…

次から次にへと… 流れて頬を濡らして行く


スッと…杏寿郎の指が
零れた涙を拭って


「みくり…、君が良かったら…なんだが。
あの夜の…、あのキスの続きをしたいんだが」

キスをしたい…じゃなくて
あの時のキスの続きをしたいと

そう杏寿郎が言って来て

余計に…流れるままに 涙が流れて来る

唇に触れる前にその彼の唇が
みくりの目から零れる涙に触れて来て

「杏寿郎…、して?
あの時のあの…キスの続き…」

「…みくり、俺と…
結婚してくれてありがとう」

「杏寿郎っ、余計…泣いちゃうしッ」

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