第101章 夫婦のバレンタインデーは…中編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ああ、水嶋さん。
ええ、沢渡係長から引き継ぎの資料を
早めに用意する様に言われまして。
と言うのと…、実の所、今日は
主人と一緒に車で出勤したので…」
にやっと水嶋が自分の
口元を押さえながら笑顔になると
『いやぁ~、毎朝ここまで、
お見送りしてくれる旦那さんが。
今日は、帰りもお迎えに来てくれるって訳ね?
って事は、そのまま一緒に外食とか?
あー、週末だし、そのままお泊りとか?
それでか~、何か、昼休みに
見かけた時、旦那さんご機嫌そうだったもんね』
「杏寿…じゃなかった、うちの主人がですか?」
『そうそう、でもいいよね?
結婚してからも、それも妊娠中も。
恋人同士の気分で居られるって言うのはさ』
そのまま水嶋さんに色々と
言われてしまって恥ずかしくなってしまって
萎縮してしまいながら
前任の担当者からの引き継いだ資料に
新しく変更になった点を書き加えて
気になる所を修正して資料を形にして行く
コレ… データ毎貰って置いて良かったな
こんな形で活用する事になるとは…
前任の人がこまめなタイプの人で良かったな
元々のベースが殆ど出来ていたので
引継ぎの資料はスムーズにある程度まで
短い時間で殆ど仕上げる事が出来て
後は…そうだな 普段の仕事の合間にでも
ちょこちょこっと加えて行けば何とかなりそうだ
『煉獄、そろそろ今日は、
終い支度をしたほうがいい』
迎えが来たぞと沢渡係長が声を掛けて来て
入口の方を見ると杏寿郎の姿が見えたので
慌てて保存をしてパソコンをシャットダウンすると
声を掛けてくれた沢渡係長に頭を下げて
そのまま自分の部署を後にした
「ごめんっ、杏寿郎…、待ってたつもりが
こっちが…待って貰っちゃってて」
「いや、君とは今まで入社してから一度も、
同じ部署になった事が無かったからな。
仕事をしてる時の奥さんが見れて、
俺としては、新鮮な気分だったがな」
話をしながら会社の中を玄関に向かって
杏寿郎と移動して車を置いている
駐車場を目指して車の助手席の乗り込むと
シートベルトを締めた
「そうだな、とりあえず…まずは夕食だな」
「何処に行くかって決めてるの?お店」
杏寿郎はいつもそう言う時って
前もって予約してくれてるけど
「ああ。昨日、予約するには
予約して置いたんだけどな。
時間をずらして貰う様に、連絡してあるぞ」