第100章 夫婦のバレンタインデーは…前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
私が贈ったチョコレートを
私に食べさせて欲しいと言って来て
「ねっ、ねぇ、杏寿郎…?」
「ん?どうしたんだ?みくり」
「チョコレート…食べさせるだけ…だよね?」
6個入りのチョコレートの中から
コロンとした丸いフォルムの
金粉でキラキラとしたチョコを手に取ると
杏寿郎の口元に持って行くと
そうじゃないとみくりの手を押さえて
杏寿郎が首を左右に振ると
「そうじゃなくて…、
チョコ…、一緒に…食べるんだろう?」
手で食べさせろと言う意味じゃなくて
口で咥えて食べさせてくれ…と
旦那さんは…ご希望の様で…
お互いが苦手な物だから…
一緒に食べれば…平等だとは思ったけど
自分の口に丸い緑色のチョコを挟んで固定して
杏寿郎が口を開いて待ってくれているので
杏寿郎の唇に自分の唇を押し付ける様にしながら
挟み込んでいたチョコを
お互いの口腔内に移し合いながら
唾液とチョコを溶かし合う様にキスを交わす
口腔内を満たすのは…
抹茶のチョコの香りで
表面が溶けると…ふんわりと
抹茶の味…の下から柚子がアクセントの
抹茶のガナッシュの香りが広がる
「んんっ、ふ…、杏寿郎…。
これ…、柚子…の香り…がする…」
「こうしながら…食べるなら…、
チョコも…案外…、悪くないかもな…」
「んんっ…、はぁ、杏寿郎…、んッ」
「奥さん…の事も、俺としては、
このまま…頂きたい所だがな…いいか?」
「んぅ、いいも…何も…っ、あぁ…ん、
もう、…脱がせてる…じゃんかっ」
ちゅう…っとみくりの首筋に
杏寿郎が吸い付いて来るようなキスをして来て
身体をソファの上に倒されてしまう
「杏寿郎…、んっ、ねぇ、
あの、チョコは…もう、食べないの?」
「チョコよりも…、奥さんの方が
美味しそうだからな…、奥さんを食べたいが?」
「もうっ!食べるのは…お風呂入ってから」
「断られるかと思ったんだが…いいのか?」
今日は平日だし
明日も仕事があるから
断わられると思っていたらしく
こっちがそれを許可した事に
杏寿郎が驚いた様子でそう尋ねて来て
「今日は…、バレンタインだからね?
その、特別に…だよ?」
「じゃあ、そうする前に一緒に風呂だな?」
一緒にお風呂に入ろうと言われて
手をこちらに差し出して来て
杏寿郎のその手を取ると…