第99章 日輪刀とチョコレゐト バレンタインネタ お相手色々 裏なし
私が善逸さんにお礼をするのに
どうしてここまで協力してくれるんだろうか?
「胡蝶様が言っておられました。
善逸さんを、みくりさんが
引き受けて下さったら。
きっと、静かになるんじゃないかって」
「応援してしますっ!」
「まぁ…、頑張って来てください。
その、私達の為にも。お願いします」
そう4人に見送られて
蝶屋敷を後にすると
待ち合わせの場所に指定した
屋敷の庭にある桜の木の下に
その黄色いタンポポの様な
彼の姿を確認する事が出来て
「善逸さん、すいません…、お待たせしました」
「大丈夫、大丈夫、俺も今来たからさっ。
って、ええええっ、みくりちゃん?
えええっ、どこかのお姫様ッじゃない?」
「お化粧は…アオイさんがして下さって。
お着物は、胡蝶様が貸して下さいました。
その…、おかしくないですか?
私、お恥ずかしながらに…この年で、
お化粧を…まともにした事がなくて…ッ」
ブンブンと善逸が両手を前で振りながら
それ以上に首を激しく左右に振って来て
「全然っ、全然ッ、似合ってるよ?
もう、似合いすぎてヤバい位にぃいいっ」
ふわっと不安そうにしていた
みくりの顔が笑顔になって
ドキッと自分の心臓が跳ねるのを感じた
俺ッ…何考えてるのッ?
俺には…っ 禰豆子が居るんだよ??
「あの、善逸さん?行かないんですか?」
「行きますッ…、行きますぅううっ」
その後…一緒に お団子屋さんに
お団子を食べに行ったんだけど
正直…お団子の味…は分らなかった
今まで俺が…会った 女の子達とは
彼女から聞こえる音が違うから
俺に…寄せられている 好意の音…
騙されてるんじゃない…のは音で分かる
「善逸さん、お団子…
美味しく無かったですか?
あ、そうだ…、あっちに
いいお店があるんです、行きましょう!」
そう言ってそのまま お金を支払って
団子屋を後にして こっちですと
案内されて着いたのは
所謂フルーツパーラーで
「って、フルーツパーラー?
いいの?ここって高いでしょ?」
フルーツやアイスクリームは
この時代では高級品だ
「私も…来た事は無いんですが…、
一緒に食べましょう。奢らせて下さいッ。
大丈夫です、お金ならありますからっ!」
ぐいぐいとみくりに
引っ張られてその中に引きずられて入った