第99章 日輪刀とチョコレゐト バレンタインネタ お相手色々 裏なし
「ああ、そうでした…言い忘れる所でした。
みくりさん、これを…、貴方に差し上げます」
小さなお菓子の箱をしのぶが
こちらに差し出して来て
みくりがそれを受け取る
「あの、胡蝶様…これは…?」
「それはですねぇ、
高級菓子のチョコレイトです。
我妻君は、甘い物と高級な物がお好きなので。
甘くて高いチョコレイトは、
我妻君もお好きだと思いますよ?」
「チョコレイトだなんて、そんな
高級な物、頂けませんっ、あ、お金ッ
御代金、お支払いしますッ、お幾らでしょうか?」
みくりが自分の財布を取り出して
しのぶに対してチョコレイトの代金を
支払うと言ったのだが
にこにこといつもあの笑顔で
有無を言わさずに強制的に
チョコレイトを受け取らされてしまった
診察室を後にする前に 胡蝶様が
”『これでちょっとだけでも、
我妻君が落ち着いてくれれば
これぐらは安い物です』”
――と言っていた理由が…ちょっと気になるけど
まぁ…いいか…
断ると胡蝶様 怖いし
「みくりさんっ、見つけましたっ」
「良かった、こちらにいらしたのですね」
ぐるっと すみちゃんなほちゃんきよちゃんに
周囲を取り囲まれてしまって
ぐいぐいとこっちこっちと
背中を押されてある部屋に連れて行かれると
そこにはアオイが待っていて
お化粧道具をその手に持っていて
「炭治郎さんにお聞きしました。
何でも、今から、あの善逸さんと
お団子を食べに行かれるとか」
「おめかししましょう!」
「お手伝いします」
「私も私もッ!」
お化粧をアオイに施されてしまって
胡蝶様の着物に着付けられてしまって
「わぁああっ、素敵ですッ」
「姿見です、見て下さいッ」
「とっても、お似合いです~」
3人娘が姿見をみくりの前に出して来て
その姿見の中の自分を見え
思わず食い入る様にして見てしまった
「こっ、これっ…私っ?」
「当然です、私が化粧をしたんですから。
それに、みくりさんは
元が良いので、化粧映えしますから」
そうキリっとした表情でアオイが言って
仕上がりに自分で満足したのか
どこか誇らしげですらあって
「これで善逸さんも、メロメロです~」
「え、あの…っ、どうして…ここまで…」
チョコレイトと言い
着物と言い
お化粧と言い…