第99章 日輪刀とチョコレゐト バレンタインネタ お相手色々 裏なし
「天元様ぁ~、まきをさんがぶったぁ~」
「いや、わざわざ言わなくても良くね?
俺、ここ居るからな?見てっし」
「でも…、須磨さんがそうな様に…。
まきをさんも、チョコレイトを。
天元様に食べさせて貰いたいのかと」
そう言いながら自分の口元を
みくりが押さえながら
はにかんだ様な顔を浮かべていて
温泉の所為なのか
恥ずかしいと思って居るからなのか
その頬が赤く…薄っすらと染まっていて
「ばっ、馬鹿っ、私は、…その…っ」
「まきをも、もうちょっと。
須磨は…素直過ぎるけど。須磨をね
ちょっとだけ見習って、素直にならないとね?」
むうぅうと言い返せないのか
まきをが雛鶴の言葉に黙り込んでしまって
口をへの字に曲げて居るから
これはこれで派手に可愛いと思うし
俺の4人の嫁達は
それぞれに可愛い所があっていいなと
うんうんと天元が頷いていて
「良い事を思いついちゃいましたよ!
天元様っ天元様!チョコレイトを
みくりちゃんに咥えて貰って
それを天元様が食べれば良いのです」
みくりは今絶賛…俺との距離を
近くする練習中で
その練習の成果のお陰で
今こうして 俺の隣で温泉に浸かってるんだが
「私、天才じゃないですか?ね?まきをさん」
「いや、どう考えても馬鹿っ」
「まぁ、悪かねぇわな。
ただし、俺が食べさせる方…だわな」
天元様は…自分の嫁は平等に愛するが
信条の人…だから
自分が咥えたチョコレイトを
ひとりずつに手渡しならぬ
口渡しをして行くと
「じゃ、最後はお前な。ん」
そう言って咥えたチョコレイトを
受け取れとして来るから
それは出来ないとブンブンと
みくりが自分の顔を左右に振ると
「ダメ…ですっ、お顔が…近すぎる…ので」
2人だけじゃないと…とでも
言いたげに顔を赤くさせながら
ぐいぐいとこっちの身体を押して来て
その顔を逸らせて逃げようとして来るから
「じゃあ、顔が近くなんなかったら
いいんだな?みくり」
そう天元が言って
口に咥えていたチョコレイトを
自分の指で摘まむと
それをこっちに差し出して来るから
恐る恐る口をみくりが小さく開くと
コロンと口の中にチョコレイトが
1粒 放り込まれて
その甘い香りが…口の中に広がる
「…――――ッ!!?」
「どうよ?みくり」