第99章 日輪刀とチョコレゐト バレンタインネタ お相手色々 裏なし
「みくりは、
パフェは…食べたことあるの?」
「いえ、私は、そんな
食べ物があると言うのを知っている位で
現物を見るのも、チョコレイトの味の
アイスクリンを食べるの初めて…なので」
にこっと目の前の無一郎の顔が
ふんわりとした柔らかい笑顔になって
「そう?じゃあ、食べようよ。
憶えてないけど、僕も初めてだしさ」
「パフェ、初めてなのですか?無一郎君も」
「うーん、もしかしたら
パフェは初めてじゃないかも知れないけど。
こんな風に、誰かとさ、ひとつのパフェを
一緒に食べるなんて事は、初めてだよ」
そう言いながら ひと匙掬うと
パクっとパフェを口に運ぶと
「美味しいよ。
みくりも、食べてよ、美味しいから」
「はいっ、じゃあ…、
私も頂きます…この辺り…を…」
そう言って まだ手付かずの
綺麗な部分を匙ですくい取ると
みくりが自分の口に運んだ
「どう?美味しい?」
「んん~っ♪これは…はい、
とても、美味しいですね」
「こんなにあるんだから、
沢山食べていいよ?
僕一人じゃ…食べきれないから」
そう言ってふたりで
見上げるぐらいの大きさの
ビックサイズパフェを
一緒につつきながら食べて居ると
これじゃあまるで…
逢引…と言うか デートか何か…みたいだな
「みくり、
ねぇ、顔、赤いよ?どうかしたの?」
「いっ、いえ…何もありませんよ?
パフェ、美味しいですね。
その、こうしてると…何だか…」
「何だか、デートしてるみたい?」
そう耳元で囁く様にして問いかけて来る
無一郎の口調も声も…
こちらにだけ向けて来るその笑顔も
こっちの心臓がどきどきと騒がしくなる程
あどけなさを残す
可愛らしい顔立ちをしている彼を
男…として意識させて来るし
1人の男性として…見せて来るから
じっとこちらを見つめて来るその視線から
逃れたいと思ってしまって
どうにもソワソワと落ち着かなくなって来る
「どうせ、みくりは
僕の事なんか、気難しい我が儘な
弟…位にしか思ってないんでしょ?」
ここ付いてると言いながら
その手がこちらに伸びて来て
みくりの唇についていた
生クリームを指先で拭うと
ペロリと…赤い舌を覗かせながら
指先についた生クリーム舐め取るのを
見せつける様にして見せて来るから