第99章 日輪刀とチョコレゐト バレンタインネタ お相手色々 裏なし
「みくりは、何とも思わないの?」
「だって、本当の事ですから」
きょとん…とみくりの言葉に
無一郎が目を丸くさせる
「え?え?今、
今…何て言ったの?みくり」
「本当の事じゃないですか…、
事情を知ってる鬼殺隊の物ならまだしも…。
初めて見た人は…きっとみんな、
そう思っちゃいますから」
スッと無一郎がみくりの方を指差して
「みくりは、自分が
美少女だってそう、思ってるの?」
「は…?何の事ですか?
そんな酷く見苦しい程ではないですが、
十人並み程度…ですよ?私の顔なんて」
自分の容姿は良くも悪くも普通だと
みくりが無一郎の言葉に返して来て
むっ…と無一郎が
その美しい造作の顔を歪ませる
不機嫌そうな表情をしても
容姿が整ってる彼はその表情も
綺麗に見えるから容姿がいい人は
得だよなぁ~と思いながら
みくりが無一郎の顔を見ていると
「え?じゃあ…。美少女は…誰なの?」
スッとみくりが
無一郎の方を指差して来て
「恐らくにでありますが、そちらかと。
失礼な事を承知して言えば、私も
初めて霞柱のお顔を拝見いたしました時は…。
女性の方…なのか、どちらなのか…
その中性的な雰囲気をなさっておられるので…。
性別はお声をお聞きするまでは、
わかりませんでしたので」
『すいませんっ、お待たせいたしました。
こちら、ビックサイズパフェでございます』
そう言ってテーブルに運ばれて来たパフェは
さながらそびえ立つ塔のごとく
下からは天を仰ぐ様にして見上げなければならず
「わぁ、凄いね。驚いちゃったや」
とそんなに驚いても無さそうな
口調と表情で無一郎がそう感想を述べて
「こ、これは…、メニューで
見た以上の…迫力にありますね…」
普通のパフェの器の3倍はありそうな
背の高いパフェの器の底には
たっぷりのチョコレイト味のアイスと
チョコレイト味なのか黒っぽい
カステラを四角くカットした物
チョコレイトのシロップが
繊細な織物の様な絵柄を描き
高級品であるイチゴやバナナ
キウイにオレン等のフルーツが
たっぷりと使われているのがその断面から見えて
「無一郎君…、これっ…、凄いですね!
アイスも、カステラもフルーツも…沢山ッ。
これっ、座ったままでは食べられなさそうです」