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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第22章 惣菜屋さんの筑前煮 前編 お相手:煉獄杏寿郎



「…え?明後日、
明後日がどうかなさいましたか?」


明後日だと 槇寿郎から突然言われて

それが何へ対する
”明後日”なのかが理解できずに

そう腑抜けた声で
杏寿郎は聞き返してしまった


「明後日に、時間を設けると言ってるんだ。
連れて来いと言っている。ここまで言えば
お前にも分かるだろう…」

父上が俺に連れて来いと言ったのは

彼女の みくりさんの事で

それまで あんな女とは別れろの
一点張りだった父上が

なぜ突如として
彼女と会う気になったのかは

俺には 理解が出来なかったが…


「いえ、十分です。
父上、ありがとうございます」

そう姿勢を正してそう杏寿郎が言うと

槇寿郎に対して
深々と頭を下げた


「そう言えば、
聞いていなかったな。何と言うんだ?」

聞いていなかったとは…何の事だろうか?

じっとその槇寿郎の瞳が
杏寿郎の困惑する顔を捉えていて

「…その、女の名に決まっているだろう?
何と言う、名だ?」

「彼女の名前は…、みくりさんですが」

「下の名前じゃない、
上の方だ。全くお前は…」

「小野寺です。
小野寺 みくりさんですが…。父上?」


一瞬 
ほんの一瞬だが

父上の纏っていた空気が変わった

本人は 俺に その一瞬の動揺を
気取られてないと 思っておられるだろうか

俺には気が付いていた


次の日

日がある程度 高くなってから
杏寿郎はみくりの住んでいる
あの惣菜屋を目指した

俺の家から
彼女の家までは
歩いて 20分少々位の距離だ

店の前にはみくりの姿があって
開店の準備の為に掃き掃除をしていた

こちらに気が付いたのか
掃除をしていた手を止めて
みくりが笑顔で手を振って来る


「杏寿郎さん。おはようございます。
お仕事からお戻りに、なられていたのですね」

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