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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第92章 年末年始のお話 年始編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ



「たまたま家の周りをな、ジョギングがてら
色々と見て回った時に見つけたんだがな」

杏寿郎がそんな事を言いながら
案内してくれたのは小さな神社だった
社務所の無いので無人の神社の様で
周囲を木々に覆われているせいか
昼間なのに結構薄暗い

鳥居も朱が褪せた様な色合いをしていて
根元の辺りが部分的に朽ちている

みくりが鳥居を見上げて
その鳥居の奥に目を向けると
深々と頭を下げてその鳥居をくぐる

「みくり、どうかしたのか?」

「ううん、こんな所に神社があったんだね…」

「まぁ遠目からみたら、丁度この辺りは
木がこんもりしてるから
公園か何かにも見えなくもないしな」

鳥居の奥にはちょっとした
石畳で参道があって
その端を縫うようにして
みくりが杏寿郎の後を付いて来て

鳥居から繋がる石の参道の奥の
本殿も割と年季が入った古さを感る物で

小さな屋根がついた手水舎の水も自分で
蛇口をひねって開閉が出来る様だった

「手と口、清めるだろ?」

そう言って杏寿郎が蛇口をひねると
龍の口からチョロ…チョロ…っと
手と口を清めるのに使う水が出て来て
割とカビが気になる感じの柄杓で
その水を掬うと 自分の手を清めて

その水の冷たさが刺すように感じるし
指先が冷えたままでしばらく
ジンジンとして冷たかった

誰も居ない神社の本殿の前には
割と立派な賽銭箱が設置されていて
その中をそっと覗くと
この辺りの近隣の住人が初詣をして
お賽銭を入れて行った形跡が残っていて

私と杏寿郎以外には
元日なのに初詣客の姿もなく
ゆったりと参拝を済ませると

おみくじと書かれた
100円を入れてレバーを下げると
おみくじが出て来る機械があって

「おみくじがあるぞ?引いて行くか?」

「どうせ、杏寿郎はさ
大吉しか出た事無い人でしょ?」

「ん?ああ、どうしてそれを知ってるんだ?
前に君とどこかに、
お参りに行った時にでも話したか?」

「いや、何となく…そうぽいなって
そんな風に思っただけだよ。
そうだね、折角だし、運試しして行こうか?」

そう言って自分と杏寿郎の分の
100円玉を取り出すと
一枚を杏寿郎に差し出して

そのおみくじの機械に100円を入れて
レバーを降ろすと ガチャンと言う音と共に

綺麗に折りたたまれた
おみくじが取り出し口から出て来る


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