第89章 今年のクリスマスは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「だっ、ダメなのか?」
「半個室と言えど、…ダメな物なダメです」
「だったら、ホテルに
チェックインしてからなら良いのか?」
「まぁ、それなら…いいけどさ」
それまでの時間つぶしに今は
ここでお茶飲んでる訳だしね
海辺のベイエリアからは
北にある異人館のあるエリアは
車で15分も掛からない距離だ
見えて来たのはマンションの様な
四角い外観のホテルで
「ねぇねぇ、旦那さん旦那さん
お聞きしたい事がありますのですが」
「ん?どうかしたのか?みくり」
そのホテルのすぐ隣にある
立体駐車場に荷物を降ろして車を預ける
「今日、泊るのって隣のホテル?
朝ご飯が美味しいって有名な所だよね?」
口コミレビューサイトでも
どのレビューを見ても
朝食が美味しいと書かれているホテルで
イタリアンビンテージのセルバ社の
高級家具で統一された客室が自慢のホテルだ
「泊まってみたかったホテルだったか?」
「ねぇねぇ、もしかしての
もしかしての、もしかしてなんだけど…」
「俺は、奥さんの趣味は
それなりに、理解してるつもりだが?
とりあえず、俺を褒めてもらうのは
部屋に着いてからな?みくり」
もしかしても もしかしなくても
期待を裏切らない展開が待ってそうな顔を
旦那さんがしていて
何となくに前にこんなホテルあるんだって
見てた事はあったけど
ここのHPを見てるのを
杏寿郎に見られた憶えないんだけどなぁ
フロントで杏寿郎がチェックインを
するのを座って待っていて
しばらく待って居ると
杏寿郎がルームキーを持って戻って来て
基本的な客室は白一色を基調にした
シンプルな内装の客室なのだが
全90室の客室の中に数室だけ
内装の雰囲気が違う部屋があって
妙にドキドキしてしまって居るのは
答え合わせ…が正解なのかどうかとか
そんな事だったりするのだけど
「みくり、どうしたんだ?
部屋、ここみたいだな。着いたぞ?」
杏寿郎がドアのロックを解除して
ドアを開いて押さえてくれて
こっちに中に入る様に促して来る
ドアの向こうは廊下が広がっていて
その廊下の先にはドアがあるから
この部屋が”いいな”って見てた部屋かは
今の段階ではわからないのだが
「入らないのか?みくり」
「へっ、あ、うん、入る…ッ」
玄関で靴を脱いで上がると