第89章 今年のクリスマスは… 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
駅前のケーキ屋で
2人用の小さいサイズの
ケーキを買おうかと思ったが
「ああ、そうだ…どうせなら
あっちの方がいいか…」
ある事を思い出して
駅前のケーキ屋ではなく
今はどちらかと言うと
オフシーズンのイメージが強い
ある店の方へ向かう事にした
変なケーキを買って食べられないと
言われるのも それはそれでこっちも
寂しいものがあるからな
これだったら今のみくりでも
食べられるから 喜んでくれるかも知れない
購入したある物にドライアイスを入れて貰って
電車に揺られて 最寄り駅へと戻る
家に帰ると
キッチンからはみくりの
鼻歌が聞こえて来て
いつかのメリークリスマスか…
「みくり、ただいま」
「あ、杏寿郎。お帰り。
丁度、今、グラタン焼いてるんだよ。
もうちょっとしたら焼き上がるから
その間に、シャワーして着替えて来て?」
「これ、ケーキじゃないが
今の君には、こっちの方がいいかと思ってな」
そう言って 杏寿郎から
袋を受け取って
その中身を確認すると
可愛らしいクリスマス柄の箱が見えた
その箱には見覚えのあるロゴが付いていて
「アイスっ、31のアイス
買って来てくれたの?可愛い
クリスマス仕様になってるんだ~」
自分の好きなアイスを10種類
クリスマスの柄のカップに入れて貰えて
専用のボックスに入れて貰える
サーティワンのクリスマス
パーティセットだ予約商品らしいが
普通に持ち帰りをしようとしたら
当日予約の扱いにしてくれて
あっちの店員さんがこっちにしませんかと
勧めてくれてお願いした物だ
「チョコミントばっかりでも
良かったんだがな、半分はチョコミントにして
もう半分は、別のアイスにしたんだ」
別の味も食べられそうなら
食べてくれたらいいぞと
杏寿郎がそう付け足して言って来て
「これは、今は冷凍庫にしまっておくね?」
シャワーをして着替えて戻ると
テーブルの上はイブイブにしては
随分と賑やかな感じになっていて
と言うか 意味深にテーブルの中央に
どんっと置かれている
存在感がありありの
発泡スチロールの箱が置いてあって
「こちらが、本日のメインにございます」
ギイギイと中から鳴き声がして
カサカサしている音と
それが成瀬さんからのプレゼントなのは
杏寿郎も聞いていたし理解が出来たが