第88章 今年のクリスマスは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「ねぇ、杏寿郎…」
「ん?何だ?痒い所でもあったか?」
「ううん、そうじゃないんだけどね…
どうして、急にシャンプーしたいとかって
そんな事、言い出したの?」
「特別…だと思わないか?
美容師でもなければされる事も、
自分からする事も無くないか?
普通だったら、自分の頭は自分で洗うだろう?」
わしゃわしゃとたっぷりの
泡が自分の髪で泡立っているのを感じる
自分の髪の毛と頭皮を刺激されて
その心地のいい感触に目を細める
「確かに…、言われてみれば…そうかも」
「その…、上手く言葉にできないんだがな。
今は、君は体調も良くない日が多いし。
その、食欲もあんまりない感じだしな」
「もう、…そこまで言ってくれたら分るし…ッ」
「今みたいに、自分の奥さんが
妊娠中だからこそ、スキンシップを
するのが大事だって、ネットで見たんだ」
目を閉じる様に言われて
泡だてたシャンプーの泡を
あのレインボーに光るシャワーで流される
あの巣ごもりの後に
もとのヘッドに戻してたのに
またこっちのヘッドにしたんだな
それに… このシャワーヘッドに
ピンク色のローションのお風呂なんて
この家で巣ごもりをした時の事を
思い出してしまってソワソワとしてしまう
「杏寿郎の…頭も洗ってあげるね…。
シャンプーして貰ったお礼」
自分の髪の毛にヘアパックをしてる間に
自分が洗って貰ったお礼を兼ねて
杏寿郎の髪の毛をシャンプーして
「この辺とか、気になる?
それとも、この辺り?」
洗い方が気になる所が無いかと
みくりが杏寿郎の
頭を洗いながら確認して来て
「なぁ、みくり」
「ん?痒い所あった?」
杏寿郎が下からこっちを
見上げる様にして顔を上げて来ると
後頭部に手を回されて
グイっと杏寿郎の方へ引き寄せられて
そのままお互いの唇が重なり合う
「んんっ…、杏寿郎…、まだ…
途中…だよ?シャンプーの…
頭、泡だらけ…だし、それに…」
「良いだろう?みくり。別に…
キスするぐらい…、許してくれても」
ちゅぅ…ちゅ…と音を立てながら
短いキスを杏寿郎が繰り返して来て
唇を食みながらしゃぶる様な
そんなキスをして来て
「んっ…待って…、んふ…は、…んんぅ」
まだ頭を洗ってる途中だと言いたげに
みくりが声を掛けて来る
「キス…嫌か?」