第88章 今年のクリスマスは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「なぁ、みくり。
もうちょっとゆっくり歩いたらどうだ?
急いで歩いて、転んだら危ないぞ?」
「…………」
何とも言えない顔をして
みくりが杏寿郎の方を見ていて
「さっきの質問の事、怒ってるのか?」
それは…確かに 気になってた事であって
出産した経験のある子に聞いたんだけど
割と意見が2分する感じの所があって
妊娠中も普通にしてたよーって所と
妊娠してる間は 全くしてないよって所と
どっちの意見もあって半々よりは
私の周囲の範囲ではしてないって方が多くて
旦那さんの方も気を遣うみたいだったから
ちらっと杏寿郎の顔を見る
でも この旦那さんが全くしないなんて
選択肢を選ぶとも思えないんだよなぁ…
とりあえず 体調の悪い時期だから
無理しない様にとは言われたけど
11週になるまでは 挿入は避ける様にと
妊娠11週と言うと 1月18日だけど…
それまでは しないでする…??んだろうけど
「その…さ、杏寿郎的には…どうなの?
そうじゃない時期みたいには、出来ないし。
夫婦なんだからさ、しないのもしないで
それはそれで問題あるような気もするし…」
「まぁ、要するに。
無理のない範囲で…すればいいんだろう?
裸になって、抱き合うだけでも…俺は良いがな」
「今は…それでも良いかも知れないけど…」
杏寿郎が手を差し出して来て
すっかり葉が落ちて寂しくなった
街路樹が建ち並ぶ道を
ふたりで手を繋いで歩く
「何も、挿れて出すだけじゃないだろう?」
「…………えええぇっ!?」
「何で、そんな声出すんだ?
みくり。俺に失礼だろう?」
え?この旦那さん 私の旦那さんなのかな?
そのらしからぬ発言にそんな事を考えていると
「まぁ、奥さんがそう言いたくなる理由も
分からなくもないんだがな?
男は口先でどうこう言ったとしても、
どうせ、下半身はこっちとは
別物だったりするからな」
それは認めると言いたげに言われてしまって
やっぱり旦那さんは ブレないし
私の旦那さんらしいなと思ってしまって居て
ぎゅっと杏寿郎の手をみくりが握ると
「どうしたんだ?みくり」
「ねぇ、旦那さん。
あのね…、今日の夜なんだけどね」
「今日の夜が、どうかしたのか?」
「その…、それっぽい感じの事とかしちゃう…?」