第88章 今年のクリスマスは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
え?
双子…の可能性…とか
全く意識して無かったな…
後で 双子を妊娠する可能性を調べたら
約100人の1人の つまりは
妊娠100回に1回の割合らしい
『ここ、ここにピコピコしてて
動いてるのあるの、分かる?
これが、赤ちゃんの心臓ね。
元気に心臓が、動いてるの見えるでしょ?
大きさは、まだ小さいから分かりにくいけど
うーん、多少の誤差はあるけど…』
カーテンの向こうで医者がそう言いながら
カーソルを操作して赤ちゃんの
全長を計測すると
『あんまり、週数が早い内は
正確な数字は分かりにくいんだけどね。
まぁ大体…だけど、7ミリくらいかな?』
じゃあこの後 隣の診察室で診察ねと
声を掛けられて
上に上がって居てお尻の辺りが
不安定だった内診台が元に戻ると
看護師さんが身支度を整えて
先程の中待合で待つ様にと説明をしてくれて
カーテンの中の身支度を整える
小さなスペースでカゴに入れていた
さっき脱いだ下着と裏起毛のタイツを
ゴソゴソとしながら身に付けていると
ジャッとカーテンが開いて
「ちょっと、杏寿郎?
何でカーテンの中に入って来てるの?」
「別に良いだろう?夫婦なんだからな。
毎日一緒に風呂に入ってて、何か
問題でもあるのか?みくり」
いや 別に… 隠したい訳じゃないけどね?
見飽きる程私の裸なんて
貴方は見てるだろうけどさ
「まぁ別に履いてるから、居てもいいけど」
「見たか?」
そう嬉しそうに声を掛けて来るから
さっきのエコーの画像の話を
医者の手前しにくかったから
話をするのを我慢してたんだろうけど
「見たよ。一緒に見てたでしょ?」
よしよしとタイツの上から
杏寿郎の手がみくりの下腹部を撫でて来て
「居るん…だな、ここに」
「うん、居るんだね。赤ちゃん…」
エコーの画像で”見える”形になった事で
そこにある存在を 私も彼も
感じ取る事が今までよりも出来たのは確かで
『煉獄さーん、大丈夫ですか?
ご気分、悪くなられましたか?』
そう外から看護師さんがカーテンのこっちへ
中々出て来ないからか声を掛けて来て
「すっ、すいません、もう、履けましたので。
出ます、出れますので…」
『慌てなくて、大丈夫ですよ~。
ゆっくり準備して貰ったら…
終わられましたら、そのまま診察室へどうぞ』