第87章 世界で一番僕の姉さん お相手:若干逆ハー気味 現パロ
気になる物を見つけては
店から店に渡り歩いていて
ガラス張りになって居て
外の駐車場と大型の複合遊具が見える場所に来て
ピタッとその足を止めると
「ねぇ、見て見て!むいくん」
ガラス張りになっている部分から
駐車場の方を指差して
ガラスの向こう側に見えているのは
駐車場を一部閉鎖して作られた
スケートリンクでスケートを
楽しんでいる人達の姿が見えていて
『スケートリンクなんてあった…?』
「無かった無かった。冬のイベントで
屋外スケートリンクやってるんだね」
ほらほらとイベントのポスターを
みくりが指さして言って来て
「ねぇねぇ、むいくん」
『はいはい、言うと思った。
スケートしたいって事でしょ?いいよ』
ぱぁっとみくりの表情が明るくなって
「いいの?」
『いいよ。だって、姉さん。
スケート、したそうな顔してた…からね』
屋外スケートリンクの隣の仮設のテントで
受付とシューズのレンタルが出来る様になって居て
シューズを履く為のベンチが設置してあって
レンタルのシューズ代金込みの
スケートリンクの滑走料を支払って
自分のサイズのシューズを受付で受け取ると
ベンチでシューズを履き替えて
自分の靴をロッカーに入れて預けると
屋外のスケートリンクでスケートを楽しむ
『楽しいね、スケート』
「うん、まさかお買い物に来て
スケート出来るって思ってなかったからさ」
『でも、まだ肝心の下着…、買ってないけどね』
「でも、色々買っちゃったし。
スケートもしたし、むいくんと
一緒にお出掛け出来たし。満足ちゃって
下着買わずに帰っちゃいそうだよ~」
そのまま しばらくスケートを
2人で楽しんで居ると
フェンスを離せなくて
そこから動けなくなっている
スケートを今日初めてするであろう
小さな子供の姿があって
「むいくんは今は、上手だけど。
最初はスケート…、全然だったもんね」
『もう、それは昔の事でしょ?
そんな事言うんだったら、
姉さんの事、置いて行っちゃおーっと』
無一郎が小さい頃の事を揶揄われて
気分を悪くした様で
スス―――ッとスピードを上げて
他の滑っている人を掻き分けて
ドンドンと先へ先へと進んで行ってしまって
「あ~~ん、待ってぇええぇ~。
むいくーーーん。置いて行かないでぇ~」