第87章 世界で一番僕の姉さん お相手:若干逆ハー気味 現パロ
みくりがスピードを上げて
無一郎を追いかけようとするも
全然距離が離されるばかりで
追いつけそうにないままで
「わぁ~ん、待ってえぇ、待ってってばぁ~。
お姉ちゃん。むいくん、お姉ちゃんを
忘れてるからぁ~。お姉ちゃんここだよぉ~」
凄いスピードで滑っていたのに
無一郎が急に減速をして来て
こっちは加速していたので
そのまま無一郎の背中のぶつかる様にして
みくりも自分の滑っている速度を減速させる
『…良く、言うよ…ね。そんな事…』
「むいくん?…どうしたの?」
『こっちはさ、どう頑張っても
みくり姉さんの弟…なのにさ。
みくり姉さんの、兄さんにも成れないし。
それに、恋人にだって成れないんだもん』
そう言いながら 浮かべた
その無一郎の笑顔はどこか寂し気で
何故だか視線が逸らせなくて
その寂しそうな笑顔を見つめていた
無一郎のその愁いを帯びた笑顔は
いつもの無一郎よりも
彼を何歳にも年上に見せて来るから
無一郎もこんな顔が表情が出来たんだなって
「でも、むいくん。むいくんが私の、
弟だから毎日一緒なんだよ?」
弟だから 毎日一緒なんだと
そうみくりが無一郎に言って来て
そのみくりの顔を見ていると
姉さんはずっと 姉さんのままだな…って
そんな風に思ってしまって
僕は みくり姉さんの弟でしかないけど
姉さんに彼氏が出来ても
その彼氏と別れても
また別の彼氏が出来たとしても
誰かと結婚したとしても
僕は ずっと…
姉さんの弟って事には…何も変わりはないんだから
世界で一番……の
僕のみくり姉さん
いつか来る そんな日までは
姉さんの隣は
僕の場所でありますように…
そんな日… 来ないといいのになぁ~
そんな事を考えていた
ー 終 ー
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私通…に、なりますが。
いつもお世話になっております。
細やかながらに、日頃の感謝と
おめでとうのお祝いを込めまして。
こちらをお贈りさせて頂きたいと思います。