第87章 世界で一番僕の姉さん お相手:若干逆ハー気味 現パロ
「話したかった…って?
さっきの、あの2人とって事?」
どうして?っと言いたげな顔をして
みくりが首を傾げていて
「まぁ、みくり姉さんは。
そのままで居てくれたらそれでいいよ」
学校に着いて
授業の合間に休み時間に
スマートフォンでアプリから
ベランダに干してある下着の様子を確認する
「変わりなし…か、
他の洗濯物を干さずに下着だけにしたから。
逆に怪しまれちゃったかな?」
その次の授業の後にも
スマートフォンで無一郎が
ベランダの様子を確認したが
フェイクに用意した下着はそのままだった
その次の授業の後も同じで
昼休みになっても
下着はその場所にあるままで
放課後になっても
ベランダには異常が無かった
「そう簡単には…、釣れないか…」
「釣れないって、何が釣れないの?」
「うーん、大きなお魚?」
「大きなお魚は無理だけど、
普通のお魚なら、お夕飯に出せなくも無いかな?
今日は、鮭のムニエルかホイル焼きにする?」
「じゃあ、クリームシチューにしてよ鮭の」
その日の帰りも同じスーパーに
一緒に買い物に行って
鮮魚コーナーでお目当ての
鮭の切り身を探していると
商品の検品をしている不死川と目が合って
「あ、不死川…さん、こんにちは」
『お、いらっしゃい。
今日も来たな、今日は鮭がお買い得。
んで、明日は、玉子の特売日だァ。
オラ、これ、2人で食えェ。
いつも、ウチのスーパー贔屓にして
貰ってんかんなァ…手、出せェ』
不死川がみくりにそう言いながら
ゴソゴソとポケットから何かを握って
取り出すと お釣りを渡すかのようにして
みくりの手の上に何かを乗せて
ぎゅっと手を重ねて握らせる
手の上に乗っていたのは
チロルチョコが2つ
それも決まって 不死川さんは
同じ味じゃなくて別の味のをくれる
「みくり姉さん、僕、用事が出来たから!
それも急用、先に戻るね!!」
無一郎がそんな大きな声を出したりするのは
私も初めて見たくらいに 大きな声を出したり
慌てたりする様な弟じゃないのは知ってる
『何だ、何だァ?弟…、
追いかけねぇでいいのかァ?』
何があったんだろ?
そのまま 残りの買い物を済ませて
家に帰ると家の周り騒がしいし
パトカーが家の前に1台止まっていて
近所の人が野次馬になって集まっていた