第87章 世界で一番僕の姉さん お相手:若干逆ハー気味 現パロ
「これなら、下着が風に飛ばされないね?」
ね?と言って みくりが
ニコニコとしていて
「他の洗濯物が無事で、下着ばっかり
風に飛ばされる偶然なんてあるの?」
「…ないの?」
きょとんとした顔をしていて
危機感の欠片も持ち合わせてないから
やっぱり 僕が姉さんを護らないと…
朝ご飯の支度をしに台所に降りて行った
みくりの姿を無一郎は見送ると
今は何も干されていない
ベランダの物干し竿に視線を向ける
本人は全く気が付いて無かったけど
以前 ストーカーが ベランダに居た事があって
その時は僕が 追い返したのに…
またアイツが来たのかな?
またこんな事があった時の為に用意して置いた
防犯カメラをベランダが映る様に設置して
餌にする為のフェイクの女性下着を
ベランダのピンチハンガーに取り付ける
風にハタハタとなびくのが見えて
「これで、餌に獲物が掛かるのを待つだけ…と」
自分のスマートフォンからアプリ経由で
このカメラのライブ映像が
確認する事が出来るから
獲物の姿が映せたらそのまま
警察に証拠として引き渡せばいいしね
「むいくーん、朝ご飯出来たよーーー」
下から 朝食の用意が出来たからと
呼んでいる声が聞こえて来て
2人で一緒に朝食を摂ると 学校へ向かった
家の門を出ると
丁度隣の家から宇髄さんが
良く泊まりに来ているお友達の
煉獄さんと一緒に出て来る所で
『おはよう、君達も今から通学か?』
「おはようございます、煉獄さん」
ペコっと言葉では返さずに
後ろに居た無一郎が会釈だけをして
『はははは、君の弟さんは
恥ずかしがり屋さんなんだな。
俺にも、弟さん位の年齢の弟がいる。
姉弟の仲がいい事は、良い事だな』
「姉さん、学校…遅れるよ?」
「うん。そうだね。行こうか。
じゃあ、行ってきますね。煉獄さん。
煉獄さんと宇髄さんも行ってらっしゃい」
『ああ、行ってきます。
君達も、気を付けるんだぞ?』
『煉獄、俺等も出ねぇとバス乗り損ねるぞ?』
『待ってくれ、宇髄。俺も行く!』
歩きだしていた宇髄の後を
慌てて杏寿郎が走って追いかけて行って
私も私で 一人先を歩いていた
無一郎に 小走りになりながら追いついた
「先…行き過ぎ…、待ってッ」
「もっと話したかったんじゃないの?」