第86章 巣ごもりのその後 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
ちゅ…ぅ…と 唇を唇で挟まれて
吸い上げられながら残ったクリームも
丁寧に舌で舐め取られてしまって
杏寿郎の手が…下腹部に触れて来て
「居るんだな…、ここに…」
「うん、居るみたい。
そう言っても、見える訳でも
感じる訳でもないから、分からないけどね」
杏寿郎がお腹の上に当てていた手に
みくりが自分の手を重ねる
「行くだろう?3日。
病院で診察して貰うだろ?」
「あ、えっと…その事なんだけどね。
病院に行くのはちょっと先にずらさない?」
妊娠検査薬の精度は90パーセント以上だと
前にそんな話をしていたのに
産婦人科の受診はもうちょっと先にと
みくりが杏寿郎に提案をして来て
ちょっと待っててと
みくりが立ち上がって
テレビ台の所の棚から前に
杏寿郎が買った妊娠出産についての本を
1冊手に取ると その本を持って戻って来て
「今日は、11月の30日で
月経開始予定日だった日なんだけど。
妊娠週数では4週目みたいなんだけどね。
週末にエコーして貰っても、
まだ赤ちゃんが小さいから赤ちゃんは
見えないみたいなんだよね。
胎嚢(たいのう)って言うね、赤ちゃんが
入ってる袋が見えるだけなんだってさ」
そう言いながら妊娠4週ごろの
母体と胎児の変化が書かれているページを開いて
その辺りのエコーの写真が載ってる部分を指差した
「どうせ、一緒に受診するんだったら。
赤ちゃん見える方がいいんじゃないかなって」
「そうなのか、すぐに見れるのかと思ってたが。
そうでもないんだな」
「もうちょっと、我慢かな?
6週になる頃には、赤ちゃんの
心臓が動いてるのが見れる様になるみたいだよ?」
「6週?今が4週なら、2週間後か?」
「だから、その週の土曜日に
一緒に病院に行かないかなーって」
妊娠6週ごろのページを開いて見せて来て
その頃の赤ちゃんはまだ胎児ではなく
『胎芽』(たいが)と呼ぶのだと書かれていた
「まだ、身体の大きさが
5ミリから1センチほどなのに
心臓が動いてるのが、分かるのか?」
自分の指でそれぐらいの大きさを
杏寿郎が作って不思議そうに見ていて
「らしいよ?
妊娠した事無いから知らないけど。
妊婦検診とか受ける時の注意点とか
また、荒木さんに聞いとこうかな?」
「そうか…、俺も父親になったんだな…」