第86章 巣ごもりのその後 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「あ。おはようございます。沢渡係長」
じっと係長が私の顔を見つめて来て
係長は眼光が冷たく鋭いタイプなので
針の様に突き刺さるかの様に感じる
「おはよう、煉獄。
そのまま、ちょっと来い」
そう言って歩き出した係長の後に着いて行くと
部署の隅にあるガラス張りの小さな会議室に
係長がそのまま入って行くので
それに続いて中に入ると
「煉獄、お前から俺に何か言う事が無いか?」
言う事が無いかと係長が言うが
私には言う事は今の段階ではない
「あの…、係長…」
「おめでた…なんじゃないのか?
お前…この数日、昼食べれてないんじゃないか?」
「そっ、それを…何故…ご存じで…」
空腹感はあるが 食べるに食べれなくて
この数日は職員食堂にもランチをしに
外にも出ていないから
ランチに誘われても今日は持って来てるからと
その誘いも断っていたから…かな
「体調不良があるなら、遠慮なく申し出ろ。
就労規約にも、時短勤務や時差出勤も
認められてるんだ。悪阻が酷くて、
一度に食事が摂れないんだったら。
休憩時間にでも分食して食べればいい。
休憩時間の延長や、休憩回数を増やすのも。
対応する事が出来るんだからな」
「あ、あの~、係長?
その…まだ確定ではないのですが…。
お恥ずかしながらにではあるのですが、
妊活はしてはおりましたが…ですね」
「お前が食事が摂れない事が、あったか?」
係長の言葉にみくりがハッとして
「あっ、ありません…無いですッ。
あの、出来てます…かね?」
「そうに見えるから、今、話してるんだろう?
兎に角、ちゃんと診て貰って結果が
ハッキリとしたら、報告してくれ。それだけだ」
話を終えて会議室から戻って来ると
隣のデスクの水嶋が声を掛けて来て
「ね、ね、みくりちゃん。
もしかしてぇ、さっきのって係長に
妊娠しました~の報告だったりとかする?」
「みっ、水嶋さんまで…何を言って…」
まだ そうなのかもって思ってて
調べても無い段階なのに
「だってぇ、見たら分かるも~ん」
沢渡係長といい 水嶋さんといい
見たら分かる物なんだ 知らなかった…
「自分でも…まだ、そうじゃないかって
思ってる段階なんですよ?分かります?」
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※水嶋さん…1504ページに登場してる
隣のデスクの同僚の女性