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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第21章 惣菜屋さんと煉獄さん 後編 お相手:煉獄杏寿郎


この辺りは昔から
遊び場にしていたから

路地をどう抜けて行けば
自分の家まで最短で戻れるのかは

知っていた


正直 彼から

杏寿郎さんからこれ以上の
言葉を貰う必要もないだろうから

彼からの答えは出ている


だとしたら
決めるのは 私の方…か

これを 一夜の夢にするのか
醒めない夢にするのか


自分と彼の
一生を左右するような

そんな選択を
私が……決めてもいいのだろうか


彼はどうして それを 私に委ねるのか



店に戻ると
玄関のカギを開けて

杏寿郎に中に入る様に促した

「すいません、古い建物なので……」

「いや、ここにはいつも
お邪魔させて頂いてるし、
そう改まらずとも……結構ですが?」

彼を二階に通して
蚊取り線香に火をつける

花火が見やすい様に
部屋に明かりは灯さないままにして
二階の窓を大きく開け晒して

「どうぞ、そちらが
花火観覧の特等席ですので。
少しばかり、お待ち頂いても?」

窓から室内へとせり出した
木枠の部分に腰を降ろすように
杏寿郎に促した

丸椅子を二つ
少し離して配置して
その間にベニヤ板を一枚渡すと
その上に布を被せる

簡易的ではあるが
机として使えるだろう
窓枠に腰下せば高さがあるから
これでも少しばかり低い位ではあるが

その上に枝豆と冷えたビールを並べて

常備菜に作って冷やしていた
育ち過ぎたきゅうりを出汁で煮た物と
食べやすい大きさに切った漬物を並べる

「すいません、
事前に分かって居たら
ちゃんとした物を、その…
ご用意していたのですが……」

そう言いながらも 更に
即席で作った たたききゅうりと

常備菜に作り置きしていた
キュウちゃん漬けも並べると

「きゅうり…、
沢山頂いてしまったので…、
きゅうりばかりで、すみませんっ」

お客さんにお出しする物ではないなと
思って気恥ずかしくなってしまった
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