第85章 秋は巣ごもり 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
その後も コーヒーとデザートが
済んだ頃に下げに来てくれて
その… その後に
どうにも早すぎる時間に
布団を敷かれてしまったのではあるが
「あ、お茶…でも、淹れようか?杏寿郎」
「寛ぐか?みくり、あっちで一緒に。
流石に、腹が落ち着くまではな…」
チラッと… 一緒に寛ごうと言われた
部屋の中央に二組ぴったりと
寄り添って並べて敷かれた布団を見ると
「ああ、ゴミ箱とティッシュか?
それから、エアコンのリモコンもだな」
「そ、それもだけど…」
「ああ、ゆっくりと寛ぐには
部屋の中が明るすぎて落ち着かないと
君は言いたいんだな?みくり」
杏寿郎の問いかけに対して
そうだと首を縦に振ると
部屋の電気を調整しに入口に向かって
床の間の奥に隠れている間接照明と
枕元に置かれていた
和風の和紙を使ったベットサイドランプを
敷かれた布団から遠すぎず
それでいて近すぎない場所に設置されてしまって
寝るには少し明るいなって程に
程良い位の薄暗さの明るさに
部屋の照明を調整されてしまって
「どうだ?奥さん。
これ位の明るさなら、ゆっくり
ここで寛ぐ事が出来そうか?」
「お部屋がもうちょっと、暖かかったら
ゆっくり出来そうな気がするけどなぁ~」
ピッピッとエアコンのリモコンを
杏寿郎が操作して温度設定を上げると
布団の上で胡坐をかいて
こちらに向かっておいでと
自分の膝の上に収まる様にと
杏寿郎が促して来るから
「みくり。これならどうだ?
そろそろ、こっちに来てくれる気にはなったか?」
杏寿郎が居るあの布団の上に
乗ったら最後…なんじゃないかって
そんな気がするのは気のせいでは無いはずだ
「来ないのか?みくり。
もう、後はゆっくり、心行くまで
夫婦の時間を愉しむだけだぞ?」
来るように 言われて置いて
ここから動かない訳にも行かないので
杏寿郎の座っている
布団の隅の方にみくりがちょこんと
正座をして乗って来て
じぃっとこっちを恨めしそうな目で
みくりが杏寿郎を見て来ながらも
ズイっとその距離を布団の上を
いざりながら移動して詰めて来て
「奥さんの特等席、準備出来てるぞ?」
そう言って胡坐をかいた足の上に
みくりに乗る様に促して来て
そのまま その特等席に収まった