第85章 秋は巣ごもり 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「んぅ、やぁあっ、言っちゃ…やっ、だ」
「言ってもくれないし、
俺から言わせてもくれないのか?君は。
奥さんの方が、俺より意地悪じゃないのか?」
「やぁ、あ、んんっ、今はッ…んぅ
ダメッ、今、言っちゃ…やっ、あっん」
「そうだな、元々感じ易過ぎる奥さんは。
そう言われたらいつもより更に、
感じ易くなってしまうもんな?そうだろう?」
ピンポー―ン…と部屋のインターフォンが鳴って
杏寿郎が無言のままで
みくりの身体を抱きかかえると
そのままトイレの個室の中に運ばれて
そのまま外からドアを閉められてしまう
「ちょ、杏寿郎っ何でトイレに閉じ込めるのッ?」
「あのなぁ、そんな蕩けた
えっちな顔して人に会うつもりか?君は。
とりあえず、そこに落ち着くまで居るといい」
バタンっと外からドアを閉められてしまって
カチャカチャと食器の音がして
夕飯の支度をしてくれてる
人の気配をドアの向こうに感じる
しばらくしたら 準備が整ったのか
しぃーーーーんと静かにドアの向こうがなって
「奥さん。もう、出て来ても良いぞ?」
杏寿郎の声が聞こえて来て
そぉーーっとトイレのドアを開くと
杏寿郎しか居ないと知りながらに
何故か遠慮しながら部屋に戻って来て
「わぁあっ!カニッ、凄い、フルコースだ。
それに、姿茹でが丸々1杯付いてる!」
「ああ、姿茹でが付いてる方の
食事のプランにしたからな。食べるか?」
一度ならずに二度も
行きたくもないトイレに閉じ込めたから
怒ってるのかと思ったって居たが
流石だな ズワイガニ
もう カニしか見えてないもんな
「わぁー、美味しそう。食べよ?食べよ?」
「なぁ、みくり」
「何?杏寿郎」
「俺とじゃなくて、カニと
結婚した方が良かったんじゃないのか?」
前にイチゴと結婚すればと言われたけど
今度はカニと結婚すればと
自分の旦那さんに言われてしまって
「たっ、確かに、カニは美味しいけど…さ」
「俺は?俺は、美味しくないのか?」
「そっ、それは…、その、杏寿郎も美味しいよ?」
「そうか、ならカニと同列だな?」
「カニの好きとはさぁ、
旦那さんへの好きは別物っだし?
同列じゃ…ない、…もんっ」
ムッと口を尖らせると
こっちをじっと見つめて来る
みくりの口を手で塞ぐ