第85章 秋は巣ごもり 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
耳元や首筋をサワサワと
杏寿郎の癖のある髪の毛が撫でて来て
どうにも その髪が触れて撫でるのにも
妙に意識をし過ぎてしまって居て
変な声を出してしまいそうで
「みくり、いいのか?口、塞いでて」
その声が漏れそうになるのを
自分の手で口を塞いで防いで居ると
杏寿郎がそう確認を取って来て
ううんとその問い掛けに
その為に塞いでるんじゃないと
首を左右に口を押えたままで振るが
「そうしてたら、キスは出来ないだろう?」
違う 違うよ 旦那さん
だって 今 旦那さんはキスしようとして無いっ
確かにこうしてたらキスは出来ないけどッ
ちゅ…ぅ と小さく音を立てて
そのまま首筋にほんの軽くにだけ吸い付かれて
舌が首筋を這って行く
そのまま 耳たぶを唇で食まれて
甘噛みをしながら軽く歯を当てられる
痛みを感じる程ではない程度に軽く
ちゅ……っ と食まれながら吸われて
舌先で耳たぶを弄ばれる
「首筋に跡でもと思ったが、温泉だったな。
ここで跡を付けてしまったら、
後から、奥さんに怒られてしまうだろう?
それから、そんなに塞いで居たら苦しくないか?」
そう言いながら口を押えている手を
小指側から一本ずつ引き剥がして来るから
「やぁ、だっ…、ダメって言ってるのにッ」
「だったら、ここにクッキリと跡を
俺に残される方がいいのか?」
「そっ、そんなのダメに決まってるでしょ?
温泉来てて、入れないとか嫌だしッ。
うう…っ、それ、旦那さん、二択なの?」
「だな、どっちにする?どっちがいい?」
「そっ、んなの、答えられるわけっ…」
フッと影が上から降りて来て
進行方向をその身体で塞がれていた
「いいのか?みくり。
君が選んで、答えないなら俺に
決めさせることになるぞ?」
「やっ、キスもダメだし、跡もダメッ…」
「じゃあ、あるだろう?もう一個」
二択って言われたから 忘れてた
杏寿郎がどっちもダメと言った私に
追加で 提案して来た選択肢が
「でっ、でも…それしたら…きっと」
選んだのに全部になるんじゃ…ないかな?
「選んだら?どうなるんだ?
試してみないと、そんなの分からないだろう?」
ギュウウっと杏寿郎の上着を握りしめて
むぅっとみくりが口を尖らせると
今にも泣き出しそうな顔をしてるから