第84章 秋は巣ごもり 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
後 ここだけの話ではあるけど
一眼レフのカメラを構える 旦那さんは
中々に素敵で 知的な風にも見える
「るり渓谷も綺麗かな?紅葉」
「どうだろなぁ?みくり。
明日が、楽しみなのか?だが…、そうだな
行ってみないとそれは分からないが。
るり渓谷の辺りは、
京都の中でも紅葉が早くに楽しめる様だな」
銀杏並木で杏寿郎に写真を撮られて
自分もそのカメラで撮らせて欲しいと
杏寿郎にお願いをして
カメラを貸して貰って
紅葉の似合う旦那さんを撮影させて貰った
銀杏並木の通りには 大きな公園が隣接しており
日曜日の午後と言う事もあり
家族連れの姿が公園の中には多く見える
こっちの公園よりも大型の
子供向けの大きな遊具のある公園があるが
こっちの公園は地元の人で賑わっていた
グランドにテニスコートや
大きな芝生広場があり
その向こうは小高い山の様になって居て
小さいながらに二田が見下ろせる展望台がある
「すぐ近くにあったから寄り道したが。
この公園の木も紅葉してるんだな」
テニスコートの隣の道沿いに
モミジバフウの木々が
綺麗に染まっているのが見えて
銀杏の木は黄色一色になるが
このモミジバフウは黄色からオレンジ
そして赤への移り変わりが
1本の木の中でも楽しめる
「イチョウはイチョウで綺麗だけど。
モミジバフウも綺麗に染まってるね」
カシャっとシャッター音が聞こえて
はっとした時には遅くて
モミジバフウの木を見上げているのを
杏寿郎に不意打ちをされて撮られてしまって居た
「ああっ、今、撮ったでしょ?」
「俺が撮ったのは、その木の方だぞ?
折角、ここまで来たんだ、登って行くだろう?
あの上にある展望台にも」
「まぁ、あの展望台からなら、
第二の故郷になりつつある、二田の街が見えるか」
「じゃあ、決まりだな!」
杏寿郎が差し出して来た手を取って
そのまま2人で一緒に勾配のある場所を
展望台を目指して歩いた
小さな規模の展望台ではあるが
小高い山の上にあるので
周囲に広がる二田の街が見下ろせる
「あ、あれ、アウトレットに、
明太子の工場も見えるね」
「あっちが、博物館のある方で。
こっちは、あれだな、映画館とこの前
買い物に行ったロピアがある方だな」
公園の展望台を利用する人は居なくて
2人だけでゆっくりと景色を楽しめた